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読書記録21


日の出時刻が早くなりましたね。

最近は自然と動き出す時間より前に目が覚める事が多くなり、布団に寝転がりながら朝読書というプチ朝活をしています。

朝は脳のゴールデンタイムだと聞いたことがありますが、本当でした。
夜読むよりインプットしやすい。
頭の中にスルスルと内容が入ってきて読んだー!という充足感があります。

忙しくてなかなか自分の時間が取れてないなぁと感じてる方にも朝活おススメです。

Aではない君と/薬丸岳さん

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。親や弁護士の問いに口を閉ざす翼は事件の直前、父親に電話をかけていた。真相は語られないまま、親子は少年審判の日を迎えるが。少年犯罪に向き合ってきた著者の一つの到達点にして真摯な眼差しが胸を打つ吉川文学新人賞受賞作。

未成年犯罪の小説を何冊か読んだことがありますが、何度読んでも胸が苦しくなります。

もしも自分の娘や息子が被害に遭って相手が未成年だったら。
もしも自分の娘や息子が加害者になって取り返しのつかない罪を犯してしまったら。
子供を持つようになってからは自分よりも子供達のもしもを考えることが増えました。

この作品の中で一番心動かされたのは加害者である翼の『心を殺されるのと体を殺すのとどちらが悪いのか(ニュアンス)』と言った疑問です。

もちろん殺人は許されることではありません。
だけれど、そこまで心を殺され追い詰められてしまったという事実も無視できるものではありません。

もしも自分が同じシチュエーションで同じ質問をされたらなんと答えるべきか。考えても考えても今の私には到底答えが出ませんでした。

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレイディみかこさん

大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至のノンフィクション。

さまざまな賞を受賞された作品ということでずっと気になっていたのですが、やっと読むことが出来ました。

人種差別といったヘビーな題材なのに、ブレイディみかこさんとその息子さんのキャラクターのおかげなのかとても読みやすかったです。

外国の事情にはてんで疎いので、とても勉強になりました。

この作品の中で強く共感できたのが『自分たちが正しいと集団で思い込むと人間はクレイジーになる』というセリフ。
あるあるですね。白熱しすぎてしまうのか、初めは正義だったものがどんどん正義という名の暴力にすり替わってしまったり、最終的には問題の根本はどこかに行ってしまいストレスの捌け口になってしまうことも。

あとは一つ衝撃的だったのが『『ハーフ』という言葉はポリティカル・コレクトネス的に問題視されている』という事です。

普段何気なく使っていた『ハーフ』という言葉が誰かを傷つける可能性があるということを考えたことがありませんでした。
自分の中に否定的な意味が1ミリも無かったからです。
けれど悪意が無いからセーフなわけではもちろん無く。
自覚がないままに不快な思いをさせていたのかもしれないということに気付かされ、勉強になりました。

こちら続編も出ているので、是非そちらも読みたいと思います。

知らないと損する経済とお金の超基本1年生/大江英樹さん

経済についての入門編。
経済用語を知らない私でも細かく丁寧に説明があるため読みやすかったです。

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