心を掴むもの

note連続100日更新を始めて3日目にして、「今日は何を書こう?」と早くも思い悩んだ結果、やっぱり東洋大学について書くことにした(何がやっぱりなのかは、まったく分からないが…)。

今年も応援していてよかった

今年の箱根駅伝、東洋大学は12年ぶりに総合3位以内を逃し、10番目に大手町のゴールテープを切った。にもかかわらず、というのもおかしいが、大手町を歩きながら、私は「今年も東洋大学を応援していてよかったな」としみじみと感じていた。

どうやら私は「強い東洋」が好きなわけではないらしい(もちろん、東洋大学にはいつも勝ってほしいと思っているから、勝てば嬉しいし、負ければ悔しいし悲しいのだが)。であれば、東洋大学の何がそんなに好きで、こんなにも応援してしまうのか(選手は50m先にしか見えないのに名前を呼んでしまうし、通り過ぎてもなお叫んでしまう)。ここから先は鉄紺の好きなところを書き連ねてみようと思う。

何がそんなに好きなのか

まず、東洋大学のユニフォームがすごく好きだ。鉄紺の布地に白のTU、毎年変わる背中の紋様。…格好いい。サブユニもシンプルで分かりやすくて好き。襷の色の組み合わせも好き。鉄紺×金×白。映える色、分かってるじゃん(偉そうだな)(なお、ここで私が生来深みのある色が好きで、ネイビーももれなく好き、という贔屓目が入っていることをお知らせしておく)。

もちろん、酒井監督も好き。Twitterで呆れられそうなほど、酒井監督格好いい…って言っているので、酒井監督のお顔立ちが好きなんだと思われていそうだが、実際は違う。いや、違わなくはないが、違う。私が本当に好きなのは、酒井監督の言葉選びや選手の起用方法。スローガンも格好いいし、インタビュー内の言葉(e.g. 「言葉をどうやって選手の心に響かせるか。」)や檄(e.g. 「速いと思うなよ」)も格好いい。傍目には思い切ったように見えるオーダーをしつつ、名前を下げる起用はしなかったり、同じ走力だったら4年生ではなく下級生に走らせたりするところも「厳しいなあ…」と思いつつも好き。

あと、端正なフォーム。大澤くんや定方くんのフォームには、所々きゅんみを感じてしまうのだけど、2人を含めて全体的に端正だし、贔屓目が入っているかもしれないのは承知の上だが、長丁場の箱根駅伝でも最後までフォームがバラけないのは本当にすごい。端正という言葉では足りないくらい整っていて、軽やかさもありつつ凛々しい西山くんのフォームも、これまた端正なのにきゅんみのある定方くんのフォームも好きだけど、実は、端正で頼もしくて安心感のある今西くんのフォームが1番好きだったりする(誰も聞いてない)。

東洋が東洋であること

と、ここまでいろいろ書いてきたものの、先述の内容は「今年も東洋大学を応援していてよかった」と思ったこととあまり関係はなく、ただ東洋の好きなところをいくつか挙げてみただけだったりする 。

じゃあ、なぜそう思ったのか。厳しい状況の中でも、東洋大らしい攻めの走りや、あきらめない姿勢が感じられたこと。言語化するのであれば、これに尽きるかな、と考えている。往路3連覇や12年連続総合3位以内は難しくなっても、「ここからだぞ!」とチームを鼓舞するかのような走りが何度も見られて、鉄紺の逆襲への期待を抱かせてもらって。「東洋大らしい攻めの走りや、あきらめない姿勢」は今まで何度も目に、耳にしたことのあるフレーズだけど、今回初めて理解できたように思う。簡単にはあきらめないというか、しぶといというか、東洋大学のこういうところが私はすごく好きらしい。

来季は、1年生3人を擁して箱根駅伝往路優勝を果たしたときの1年生が最終学年となる。今回走った新3年生は主力になれるだろうし、新2年生も6人が登録メンバーに入っていて、きっとこれから飛躍するだろう(清野くんは私的要注目選手!)それに、新しく入る1年生も楽しみ。落ち込んでいる暇はないし、来季も鉄紺を応援せずにはいられない、今はそんな気持ちでいる。優勝を目標に掲げていて、チームとして今回の結果は望むものではなかったかもしれないが、東洋が東洋らしい走りを見せてくれて、今年も応援しててよかった、来季も応援したいと思わせてくれて、何かもう「ありがとう」の気持ちしかない。

来季も変わらず応援させてほしい。記録会も大会も、全部見に行きたいなあ。

あとがき

日ごろから散々東洋東洋と言っているくせに、私と東洋大学の関係は、大気中の二酸化炭素濃度の方が高いんじゃないかレベルで希薄だ。私は関西の大学の出身だし、親族にも卒業生はいないし、東洋大学の友人だって7ヶ月前にできたばかりだし(社会人3年目になって、大学生の友人ができるとは夢にも思わなかった…)。それまでの繋がりといえば、東洋大学創立者と出身高校が同じくらい。

そんな私が東洋大学を応援するようになったのは、超ありがちだが、柏原竜二さんが新・山の神となり、東洋大学が箱根駅伝往路を初めて制し、そのまま復路も優勝して、完全優勝したのがきっかけだ。超ミーハー。

だから、東洋大学を11年応援してるといっても、こんなに東洋大学が好きだとは思っていなかったのだ。1月3日、大手町の交差点でどこかへ移動中の東洋大学の選手に遭遇して、柄にもなく泣きそうになるまでは。どんなところが好きかなんて関係なく、完全に心を掴まれている、そんな感覚だった(ここまで頑張って言語化してきたのはいったい…)。

いつの間にこんなに好きになっていたんだろう。自分でも不思議に思う。だが、こんなに応援できる、応援したいと思う何かがあるのは非常に幸せなことだと感じているのは確かだ。そう思わせてくれるチームを作り上げてきた関係者の方には感謝の気持ちでいっぱいである。幸せをありがとう。ミーハーなきっかけでも、東洋大学を応援し始めて本当によかった。

あとがきのあとがき

1月3日に大手町で選手を見かけたあと、横断歩道で酒井監督とすれ違ったら、衝撃が大きすぎて新年早々心臓が止まりかけた。数瞬呼吸は忘れるし、心臓はしばらく痛いし、酒井監督との遭遇はダメージが大きすぎる。どんな手段でもいいから事前に教えておいてくれ、心臓が保たないから笑

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