【書評】私の好きな村上春樹作品ベスト3
村上春樹との出会いは10年以上前に遡る。
前々職の元同僚が1Q84を要らないからと全巻気前よくくれた。雑談していて互いに読書習慣があることから好きな小説の話題になったのがきっかけだった。
村上春樹の名前は知っていたが人気過ぎて避けていた。1Q84の重版が追いつかず買えないって言う話題もアホくさいと思って呆れて静観していた。
元同僚が好意でくれた本である。しぶしぶ読むととても面白い。私の中で小説家と言えば三島由紀夫一択だったが、作品を読み漁っていくうちにいつの間にかその地位は村上春樹に譲ることになる。
長い時間をかけて5年ほど前、当時の既刊村上春樹長編小説を全て読み終えた時、精神が1段階上昇したような錯覚に陥った。
そんな私の村上春樹作品長編ベスト3を挙げたい。
第一位 海辺のカフカ
一言あらすじ
筋肉に鋼を練り込んだようなマッチョな15歳の少年が東京の中野から家出して四国の高松に辿り着き図書館に住む話。
所感
没入してしまいあたかも自分が四国に旅行して図書館に住むような感覚を味わえる。VRの仮想現実などよりよほど入り込める。
喋る猫たちがかわいいฅ^•ω•^ฅ
次女も私の書斎から取り出して読んで面白いと言っていた。聡い娘と本の感想の共有ができるなど幸せの絶頂である。ヘッダー写真の本の隙間は「海辺のカフカ」の位置。娘が持って行ったままだ。そのままパクられるかもしれない。
Amazonの聴く読書サブスクAudibleで聴ける。女優・木村佳乃さんの朗読が素晴らしかった。
Audibleはこちらのリンクからはじめての方は30日間無料で聴ける。ぜひ聴いてみてください☺️
Audibleは通勤時間が電車で長い方はかなりオススメ!
第二位 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
一言あらすじ
計算士の主人公が仮想現実をめぐる陰謀に翻弄されるSF。
所感
「終り」が常用外送り仮名なのが憎い。こちらも海辺のカフカ同様、図書館が主要な役目を果たす。1Q84に出てくる悪役の二人組と同じ特徴の二人組がこの作品にも登場するのが面白い。
Audibleで聴けるが俳優・大森南朋の朗読が低音過ぎて何を言っているかわからない上に不愉快で聴くのを10秒で辞めた。Audibleはオススメしないので文庫Amazonリンクを貼っておく。
第三位 ねじまき鳥クロニクル
一言あらすじ
愛する奥さんを邪悪な義兄から取り戻すファンタジー。
所感
この作品にも1Q84に登場する「牛河」が登場する。特徴も役割も全く同じ。その結末だけが異なる。
村上春樹と河合隼雄先生の対談集「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」の中で、村上春樹はこの「ねじまき鳥クロニクル」を描いている時は頭の中がぐちゃぐちゃだったと告白している。
私はてっきり余裕で創作していると思っていた。彼の作品は命を掛けて描いているのでこれほどまでに多くの人を惹きつけているのだなと納得した。
こちらのAudibleは二枚目俳優・藤木直人の朗読がとてもいい。Audibleで聴くのもオススメである。
以上、村上春樹書評でした!!