見出し画像

⑥倉橋惣三が提起する思考実験「幼稚園がある世界とない世界の違いは何?」

Q.

仮に我が国今日の社会から幼稚園教育が全部取去られましたとしたら、幼稚園教育がある時と果たしていかなる違いを国民全体の上に与えるのでありましょうか。

幼稚園雑草(下)p91

う~ん、何でしょうかね…

ifの質問なので、答えるのは結構難しいですが、自分がお金を頂く行為がどれだけの影響力を持っているかを考えることが出来るので、プロ意識を高めるのに打ってつ付けかなと思います。

「もし今の日本社会に幼稚園がなかったらどうなるのか?幼稚園がある今の日本と比べてどのようなことが起きるのか?」

1:保護者目線

先ずは、保護者目線で考えると、”仕事に行けない”があると思う。園児を家に残すのは心もとない。あとは、”自分の理想とする教育を子どもにさせられない”もあるかと。モンテッソーリやシュタイナーといったものから、音楽や体育、更には勉強に力を入れてる幼稚園、教育理念に共感する幼稚園に我が子を預けたいと思う親たちは、幼稚園がないと困るだろう(逆に、行かせたい既存の幼稚園が無いからこそ、自分の手で新たな幼稚園を作ろうというパワフルなケースも起こり得る)。

そもそも論、日本国憲法の第26条において、親は子どもを教育機関に通わせる義務を負っているが、学校教育法の「二章 義務教育」にて「第17条:保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。」とあるように、小学校からが義務教育である。なので、親達には子ども達を幼稚園に通わせる義務は無く、自発的に送っているという状態。

自分は親の立場じゃないので何とも言えないが、自分が親になったら、子どもは幼稚園に行かせたい。理由としては、「第三者に対する社会性の涵養」と「安全な環境下で遊ぶことで、子どもの身体的精神的成長を促進したい」みたいなことがある。

”安全な環境下で遊ばせられない”とか”子育ての負担を全て引き受けてしまう”とか”他人の子どもと自分の子どもを比較できない”とか”親同士の交流の場がない”とかもあるかな。

2:子ども目線

次に、子ども目線で考えると、”遠くにいる友達に会えない””好きな先生に会えない””幼稚園の遊具で遊べない””働かなくちゃいけない(ルソーが「子どもを発見する」までは児童労働が横行…)””家族や親せき以外(第三者)との深い関係性を築く機会が無い””集団行動を学ぶ機会が無い””3間(仲間、空間、時間)が確保できない”とかが挙げられるかと。

3:先生目線

先生目線で見ると、”働くことが出来ない””多くの子ども達を効率よく教育できる環境が無くなる”みたいな感じ…?

4:地域目線

地域の視点に立ってみると、”文化の継承が出来ない”とか”地域の魅力が下がる”とかがあるか…?

もし、この記事を読んで下さった方々の中で何か意見がありましたら、
是非ともコメントして頂けたら嬉しいですね。

また時間をおいて、考えていきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!