石巻専修大学小論文模範解答例
こんにちは。菊池です。久々に小論文の模範解答例をアップしてみます。
課題
現在では、数式の意味や使い方がわからなくてもエクセルに式を入れると計算結果を出してくれるし、数学の問題を写真に撮るだけで問題を解いてくれるアプリも登場した。このような時代になってきたのである。一方で、大学では数学を必修として勉強することになる。数学の勉強についてあなたの考えを述べなさい。(600字以内)
(石巻専修大学理工学部)
解答
数学の勉強は、理工系の分野に限らず様々な分野で応用できるからこそ、大学では数学に習熟するべきだと考える。高校までの数学の勉強は、与えられた式に対してパターン認識し、それに対応する答えを導ければ正しい答えとしてみなされてきた。数学の問題に対して、一対一対応の考え方が求められ、解法という形でとらえられることが多いように思われる。だからこそ、エクセルなどの表計算ソフトやアプリを用いて、答えだけなら出すことが可能だったのだ。一方、大学で数学を学ぶことは、問題に対する正解を得ることだけではなく、数学的なものの考え方を体得し、他分野に応用できるようする意義があるはずだ。物理学や化学はもとより、現在では経済学や心理学でも数学は必須である。数学を学ぶことで養える、演繹的、また帰納法的な手法は科学的な考え方の基礎となるものだ。科学的な考え方を大学で改めて学ぶことで、今後自身が専門として学んでいく分野を分析的かつ横断的に俯瞰することが可能になる。大学での数学の学習は、これまでの与えられた問題に対する答えを出すだけの行為にとどまらず、様々な分野の基礎になる思考法を身に付けることにつながる。こういった数学的なものの考え方を応用することで、現在は答えが出ていない学問上の問題や社会的な課題に対してアプローチを行い、解決へと導くことが可能になると考える。そこに数学の勉強をする意義があると考える。(592字)