「生命・資源に向き合う」という僕の決意と、人間社会の進化について。
ども、キクチです。
夜中に投稿するのは、飲んだあとだからでもなく、もちろんこんな時間まで仕事していたわけでもありません。風呂入るとちょい頭が冴えるので、寝るまでのデトックス代わりに吐き出しております、あしからず。
昨日から、スタートアップ業界を中心にこの↓↓↓素晴らしいnoteがシェアされまくっていて、「これからの10年」について改めて考えるキッカケをもらいました。
お金(投資)の流れを見ることでマクロトレンドを客観視する姿勢も、投資の世界にいた身としてはすごく共感できます。
また、「ソフトウェアで解決できることが、情報レイヤーから価値・信頼のレイヤー、モノのレイヤーに広がっていく」という指摘や、これからの起業が「リアル産業×ソフトウェアの課題をニッチに解決し、そこからプラットフォーム化を目指す」形が増えるのは、今がまさにその黎明期でしょう。
超リアルな、農業畜産業、流通&物流、食料インフラや地域デザインに関わっている僕としては、なんか励まされるなー、と思って読み込んでしまいました(読書感想文か)。
さて。
僕は次の10年、何に捧げようと思っているか。40歳から50歳という充実期のライフワークはどんなものになるのか、少し言語化してみます。書くのは初めてなので、読みにくくても、そして長くても(笑)、ご容赦ください。
まず、スマートな投資家やVCが「成長を期待する分野」すなわち「リターンを見込む分野」は、上のnoteに指摘されている通りだと思います。それは「さざ波」ではなく、大きな「潮目、海流」であることは間違いないでしょう。
では、このオルタナティブ投資(VCやPEが動かしているハイリスクハイリターン投資など)というごく一部のお金以外の、世界のお金の大半はどこに向かっているでしょうか?
お金は、海に例えると「潮目、海流」の方向性すら決めてしまう、「深海流、地殻変動」のような動きが時代ごとにあります。
そして確かに、この10年かそれ以上、国や自治体の公共投資、企業の研究開発や事業投資、生活者の購買活動などは「ある方向」を持ってきました。
僕は、この深海流のような動きを「環境」だと捉えています。環境という言葉があまりに広義で曖昧(個人的に好まない)なので、この際「資源」と言い換えましょう。
今、世界のお金は「資源」に向かっています。
資源を使わない、減らさない。
資源を育てる、増やす。
資源を新たに発見する、産み出す。
資源を(他者よりも先に)確保する。
資源を大切にしているとアピールする。
資源を大切にしないと融資/出資が受けられない。
政治的な駆け引きも多分にあるながらも、資源がなくなる、立ち行かなくなるという危機感や、その為の規制が更に"強い流れ"になっていくことは間違いないでしょう。
つまり、あらゆる事業活動、生活、社会、またそれを支える技術さえも、この「資源とその活用(制限、規制)」という深海流には抗えません。
ソフトウェアやテクノロジーは、社会の速度を劇的に上げてきましたし、これからも更に上げていきます。5Gの登場も一役買うことでしょう。電子的(電磁的)処理速度が上がると同時に、リアルな、例えばモノを運ぶ速度や効率も、更に上がることが期待されます。
しかしながら、それはエネルギー(資源)消費を加速することに他なりません。残念ながら、ソフトウェアほど燃料や資源の活用技術(つまり、ハードのテクノロジー)は進化してはいないのです。
石油/石炭を使うの止めよう、電力利用を控えよう、と言うことは簡単です。しかし、代替する新しいエネルギーやテクノロジーが無いから、止めようがない。一方で、社会は加速の一途を辿るために、レガシーな(数世代は遅れた)技術を使いながら、より沢山の資源を消費することでしか、社会の速度を支えられないのです。
それを続ければ、すぐに「point of no return(回復不能地点)」を越えてしまう、いや、もう越えている(かも知れません)。既に資源枯渇や相場高騰が、ブーメランのように企業や生活者のコストとしてヒットしているのが、今です。
この資源やその利用への制約が「深海流」です。ESG投資やPRIはその入口です。
深海流は、たいてい表層流(いわゆる海流)とは逆の動きをしています。
化学が発達した60〜70年代に環境や資源対策へのムーブメントが強まったように、ソフトウェアやデジタルテクノロジーが発達した90年代後半〜2000年代に同様な動きが台頭したり。30〜35年のサイクルで、この変化を捉えることができます。(また、このサイクルは縮まっているようにも思えます。)
SDGsが本格フェーズに入ったことも偶然ではありません。
次の10年、つまり2030年を迎える頃にはきっと「資源をいかに使わないか、むしろ増やせるか」にコミットしているプレーヤーが活躍を許されることでしょう。
と、
少し長くなったので、
僕なりの考え方やコミットを最後に。
繰り返しになりますが、これからのリアル産業の判断基準は「資源」です。資源を今までのように無尽蔵には使えず、全てのコストがどこまで上がるか読めず、供給のボラティリティも上がる時代が待っています。
文字通り、企業や人の生存自体を揺るがすリスクです。
先のnoteのアプローチをお借りし、「世界の先駆者、投資者が何に張っているのか」という点では、Appleも世界に先駆けて「資源を使わないこと」に、本業として取り組み始めています。
地球から何も取らずに製品を作る。不可能に思えるでしょう。でも、それがAppleの目標です。
https://www.apple.com/jp/environment/our-approach/
これは必ずしも、社会や事業の「スローダウン」を意味しません。「リソース・レス Resource-Lessなモデル」を追求することが急務、ということです。
企業も生活者も、いかに資源のムダを無くすか。
使わない(消費しない)で生き続けられるか。
自給自足や、循環的な利用ができるか。
むしろ資源を増やす技術や仕組みを作れるか。
僕はここ。とりわけ「生命資源を増やす」ことに向き合うつもりです。食料や農畜水産業もこの一部です。
資源の課題には、あらゆる自然科学への理解と、化学や工学の先端研究の組み合わせが必要です。投資マネーについても、デジタルテクノロジー一辺倒ではなくなり、よりサイエンス寄りにシフトしていくでしょう。
資源をより使わず(奪わず)、資源を増やしながら生きる。そこに、人間社会の次の「進化」があります。
そのために今、この時代に用意された優れた道具(三種の神器)が、ソフトウェアの知能(AI)化であり、IoT(センサーネットワーク)であり、ブロックチェーンであるように、僕は思うのです。
長くなりましたが、この辺で。
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シンキクチ@いきもの&たべもの。 (@Shin_Kikuchi)
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