名脇役にもファンが居るVol.2
前回、サバランを例に挙げてショーケースに「売れっ子」ばかりを並べるつまらない店はやめようよ!って話でした(私意私見です)
お店が百件あれば、シェフが百人、
表現の仕方は百人百様なんですよね。
その昔は、個性のあるお店が多かった。
若い頃、休日の食べ歩きは楽しかったものです。
例えば苺のショートケーキやモンブランでも「お~こう言う表現も面白い」
とか、「このざらついた生地の食感も面白い!」って思ったものです。
今では、「可もなく不可もなく」
「悪くない」Pas mal(仏)が増えてます。
それだけ、レベルの底上げが出来たのでしょうけど。
これからは、益々「個性の付加価値」は難しくなりますね。
「可愛さ」などの表現はさて置き、本物本質で見抜けるお客様が多くなってきました。
スイーツライター、スイーツブロガー、物書き、旅ブロガーの方々のレベルアップもしかり。
普通のお客様も、メディア媒体のお陰で一昔前とは格段にレベルアップされてます。
トップの写真の「タルトシトロン」パリのセドリック・グロレCedric-GROLETシェフがフルーツその物の形をシリコン型で表現して創るお菓子で一世を風靡しました(シリーズ化されてます)
シトロンキャビアを使ったりして、食感の変化もハイレベルでした。
厳選素材で、普通のお店用に創ったら@千円でも無理ですね。
パリの三ツ星レストランのブティックだから出来ることかも知れません。
Facebookでのリクエスト企画で「ある美食家仲間様」での特注でお作りしました。
この様に、メインの売れっ子ではない商品にも名脇役・サバランの様に10年、20年・・百年のベビーリピートユーザーを啓蒙して創っていくべきなんです。
そんなに売れません。一日に10個も売れれば良い方です。
ショートケーキやモンブランの様に30~40個売れる
センターの主役じゃなくたって、本物のファンがいぶし銀の脇役にも「がっちり」付いてくれているのです。(創業90周年のララではショートケーキが創業当時あったかどうかは分かりません)不二家さんが先日、創業百年のショートケーキの話を見ました。
人財への投資、付加価値額を増やす、利益率の高い商品、つまりは他では真似できない商品をもっと増やせば「店の格」ブランディングに一躍買ってくれますよ。って話でした。
次回は製菓学校の研修生に話す定番ネタ「メトロノーム」の話