オーナーシェフパティシエ・菊川

「パティスリーララ」のオーナー・パティシエで、静岡県東部に3店舗、子供3人の親。辻・フランス校製菓2期シャトードレクレール卒。かわた菓子研究所「Au Bon Vieux Temps」86'~90' LYON「Alotto」「Montera」91'~92' 帰郷後シェフパティシエ

オーナーシェフパティシエ・菊川

「パティスリーララ」のオーナー・パティシエで、静岡県東部に3店舗、子供3人の親。辻・フランス校製菓2期シャトードレクレール卒。かわた菓子研究所「Au Bon Vieux Temps」86'~90' LYON「Alotto」「Montera」91'~92' 帰郷後シェフパティシエ

最近の記事

同じ結果を導くための「違う」仕事

上の2枚の「苺ロールケーキ」写した時期や場所も違うのですが、そこではなく、製法上での「違い」分かります? カット断面に見える、重要な苺。 実は、今朝入荷した「静岡紅ほっぺ」いつものDX、DXG(苺のサイズ)が通常来る物より「小さめ」の特大サイズが来たんですね。 なので、いつも5枚入れるところを「6枚」に増やしています。 生き物相手の料理や菓子作りでは「良くある事」として 【同じ結果を出す為の、違う仕事】が良くあります。 単発のお教室や、一回だけ作る製菓学校ではマニュアル化で

    • 研修生に話す定番ネタ「メトロノーム」

      春休みや冬休みに地元の高校生や製菓学校の子(一年生)が研修に来ることがあります。 人それぞれ、リズムは違います。持っているメトロノームが違うんです。 歩く速度、食べるスピード、 話す速さ、本を読む速さ、車の「安全運転」も人其々違いますね。 でも、厨房内では「合わせる」(合わせようと努力する)が大事。 リズムを合わせようと頑張らないと!合唱に成りませんよね。 お菓子屋さんの「お菓子作り」は「お菓子造り(チーム・団体戦)」でしょって話。 新人(研修生)だから、遅くても当り前

      • 名脇役にもファンが居るVol.2

        前回、サバランを例に挙げてショーケースに「売れっ子」ばかりを並べるつまらない店はやめようよ!って話でした(私意私見です) お店が百件あれば、シェフが百人、 表現の仕方は百人百様なんですよね。 その昔は、個性のあるお店が多かった。 若い頃、休日の食べ歩きは楽しかったものです。 例えば苺のショートケーキやモンブランでも「お~こう言う表現も面白い」 とか、「このざらついた生地の食感も面白い!」って思ったものです。 今では、「可もなく不可もなく」 「悪くない」Pas mal(仏)が

        • 名脇役にもファンが居るvol.1

          前回、お金の話のつもりがショーケースにはスター選手ばかり並べられないでしょ? お金の帳票には資金・資産(お金に換算)の動きを表した結果論でしかないですって話でした。 ここで、お金の専門家でもない田舎のオーナーパティシエが、未来のための節税や、減価償却の話(聞きかじり)をしても説得力が無いですから。 オーナーパティシエとして、人材(人財)への「投資」 帳票には出てこないですが、無駄とも思われる安くない「人件費」の中に未来投資や、「技術の承継」ひいては食文化の伝承が多く含まれる

          「洋菓子店経営」難しいお金の話

          前回は、近江商人の「三方よし」にもう一つ足しましょう!って、話しでした。 その「未来によし」には、やっぱり先立つものが無ければ「絵に描いた餅」 一番重要で、一番の悩みの種【お金の話】。 経営者なら逃げては通れない道です。 有名シェフも、カリスマシェフも、経理・事務を任せる任せないは人其々ですが、逃げられないです。向かって行かないと損をします。 ・・・と、偉そうに言えないです、借金経営ですから。 タイトル画像にあるように1932年創業「90周年」を迎えました。 約30年づつを

          「洋菓子店経営」難しいお金の話

          近江商人の三方よし

          作るのは得意、でも売り方は独学・・・多いです。 シェフは作る事に一生懸命、奥さんは素人「ヴァンドゥーズ」(売り手) あそこのあのシェフ、いい腕してたのに、閉店だって(離婚だってさ) うちのOB君でも、あった実話です。(泣) 売る話をもう少し。 前回までも作るのは大事、売る事はもっと大事の話でした。 お金の知識はもっと X 3 大事です。 これだけ毎年、製菓専門学校生が卒業してホテル・パティスリー・パン洋菓子店に就職・勤めているだろうに・・・この業界の人手不足は慢性的。 そ

          売る事、5W1Hから⇒6W3Hへ!

          僕ら菓子職人は作るのは得意! 作る(造る・創る)事は、学校学んで実践して、講習会や勉強会で造ったり見聞きして、専門書から引っ張り出して、独自のアレンジも加えて、 検証を繰り返して、ブラッシュアップした最高のお菓子・スイーツをお店で表現します。 さあ!お客さんに伝わってくれ~! プライスカードも書いてない、 お店の証明が消えたまま・・・そんなことは無いですが。 小学校の壁新聞で習った5W1Hを書き入れて、しっかり伝えましょう! ニュースキャスターの基本の「き」一丁目一番地で

          売る事、5W1Hから⇒6W3Hへ!

          作る事も大事、売ることはもっと大事

          前回まで「作る⇒造る⇒創る」の話をしてきました。 専門学校などでも「作ること」を一生懸命学びます。 お家で初めて作ったマドレーヌを祖父母や親せきに食べて貰って「美味しい!」と絶賛された。 初めて彼氏にチョコレートケーキを作って(お母さん、お姉ちゃんに少し手伝ってもらったけど)『美味い!上手すぎる!お店出来るレベルじゃない!』って褒めちぎられた・・・全て「作る」です。残念ながら。 お爺ちゃんの誕生日にケーキを作ったら一万円くれた。(材料費をひいてもお小遣い分儲かっちゃった)これ

          作る事も大事、売ることはもっと大事

          作る⇒創る、真面目過ぎてはダメ?

          前回までに「作る・造る・創る」の話してました。 もう少し『お菓子を創る』を続けます。 お菓子作りをしようとする人は大抵が真面目で、几帳面で、善人で。 レシピに「お砂糖を3回に分けて入れる」って、書いてあるとします。 普通は「3分の1」を3回に入れると思っちゃいますよね。 実は(全体を10として)2+3+5=10 7+2+1=10も、5+3+2=10も「3回に分けて」 なんですよね、分かります?(欧米人は始めからこう考えます) まじめに3同割を3回と考えてはダメなんです。

          作る⇒創る、真面目過ぎてはダメ?

          「創る」のが、シェフの仕事

          前回までに「作る⇒造る⇒創る」の話 これは、シェフ・パティシエ(パティシエール)に限ったことではなく、 もの作り、チーム作り、町作り、「子作り」は違うけど。 様々な職業人、特に「食」関連の「食業人」飲食業会にはピッタリと当て嵌まる考え方だと思います。 チームの下の方が「作らされている感」満載の嫌々仕事で美味しい物が作れるはずもなく、お客様を喜ばせる事は到底無理ですね。 お客様がお代を払うのは 『また、美味しい物作ってや~、又来るで~』(なぜ関西弁?) って、帰りにお代を払う

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          お菓子を「作る・造る・創る」の違いVol.3

          前回まで、作る⇒造るでプロ意識が目覚めるかな?でした。 ココから、シェフパティシエ・オーナーシェフ、経営者パティシエとしての 仕事のメインテーマ 『ケーキ創り』お菓子創り、お店を創る(独立創業の場合)、人脈創りなど 「作る・造る・創るの違い」について解説します。 「解説します」なんて、偉そうに言ってますが言語学を学んだわけでも、大学さえも出ていない田舎のオーナーパティシエですから、権威付けも何も無い「私意私見」ですからね。 オリジナルのケーキ、未発表の菓子、コンテストでの独

          お菓子を「作る・造る・創る」の違いVol.3

          1932年ララ洋菓子店の事、少し書いておきます

          前回は「作る⇒造る⇒創るの違い」の途中まで来ていましたが、まだ始めたばかりで他の方、先に始められているパティシエさん達の記事を見て そうか自社PRとかして良いんだ、会社紹介から入るんですね、と納得。 そこで、『創る』へ行く前に自分とララ洋菓子店の話を少ししたいと思います。 前回までに「職業講話」などで話す機会があってと言っていたと思いますが、小学校・中学校・高等学校・専門学校の全てお店の近隣市町での依頼です。 つまり、「ララ洋菓子店」を知っていてくれるであろう静岡県東部の方

          1932年ララ洋菓子店の事、少し書いておきます

          お菓子を「作る・造る・創る」の違いVol.2

          前回「お菓子作り」、手作りケーキ、美味しいスイーツ作りました。など 「作る」について書きました。 高校の部活や専門学校の実習でも、お金を払って(材料を買って)作るのですから「ケーキ作り、お菓子作り」ですね。 専門学校でも最初は一つのガトーを始め(計量・仕込み)から終わり(仕上げ・試食・実食など)まで一貫して『自分の物』だけを作りますね。 次の段階『造る』についての解説です。 もうお分かりですよね。事業所登録や、産業分類などでも 「菓子製造業」「パン製造業」など事業・仕事とし

          お菓子を「作る・造る・創る」の違いVol.2

          お菓子を「作る・造る・創る」の違いVol.1

          職業講話などでの定番ネタです。 学年によって語彙は変えますが私意私見であることを、ちゃんと前置きしたうえで、 『ケーキを作る、お菓子造り、新たなジャンルを創り出す』の 「作る・造る・創るの違い」について解説をします。 小学校などで数人のグループに分かれて15分3回などと言う、忙しない場合は難しいですが、教室で一時現を使う時などは丁寧に解説できます。 お教室やお家で決まったレシピや本を見ながら作る場合などは「ケーキを作る」ですよね。 家庭科の授業や、彼氏へのプレゼント、お母さん

          お菓子を「作る・造る・創る」の違いVol.1

          「パティシエ(パティシエール)に成りたい!は手段でしょ?」

          小学校低学年の「街探検」から始まって、高学年の職業講話、中学校での職業体験、高校生の講話と職業実習など年齢に応じて話し方や語彙は変えますが話す内容はほとんど一緒(時間によって短縮・早口?) その一つが小さい頃からの夢がパン屋さんや 「パティシエ(パティシエール)に成りたい!」って方は手を挙げてみて と、問いかけます。 クラスによって、学年によって「もじもじする」事もありますが男子なんかがスッと手を上げたりするときも有ります。 意地悪だからそこで「成りたいだけなら、白衣とトック

          「パティシエ(パティシエール)に成りたい!は手段でしょ?」

          未来のパティシエ&パティシエールへ!

          小中学校の職業講話などの機会を頂くことがあります。 何と言っても女子のあこがれの職業 No.1!「パティシエ(本当はパティシエール)」 その底辺(分母)が大きい分だけ挫折者、離脱者、離職者が多いのも事実。 では、どこが間違っているのか? マスコミなどメディのせい? 進路指導部や専門学校のせい? カッコイイ・スターパティシエ達のせい? 遠因に少しは有るのでしょうけど、全て違う気がします。(私意私見です) 『食育』などもそうですが、子供たちに説明する大人、家族が本当に正しく子供

          未来のパティシエ&パティシエールへ!