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005/俺の正しいヒーリング
鬼丸は春と秋は花粉症。市販薬が合わない時は辛そうだったけど、最近漢方の薬を扱うお医者さんが見つかって一安心だ。漢方の薬はなんか薬湯?を煮出すとこから始まる。それがまあお世辞にも美味しいって言えない味なんだ。家中に漂う漢方臭、犬のリイコも逃げ腰。それを一生懸命飲んでる姿は実にいい。その薬を飲む時になんか、鬼丸が寄り目ぽくなる感じがある。なんだろ、見たくないものから目を逸らすやつだろうか。苦渋い表情で寄り目、ブサイクになってる顔がイイんだ味があって。意見が分かれそうだけど、こないだ雅宗先輩にゆったら何故か同意された。あの人最近さらに通だな。
佐久間はあれよ気難しい顔がイイんよ。そうなんだよ通の意見。眉間に寄ったシワがいい。鬼丸がよく俺の目と眉ちっかていうんだけど、あいつの目と眉ちっかも最高だぞ、哲学者みたいで。ていうのは建前で、そのへんは想像してもらって構わないが、皆さんお察しの通りの、そういう流れの一部分のことですね。
薬湯を飲む時の顔、そんで一連の流れの中での顔。あ、そうか察したぞ。あれもある意味治療だヒーリングなんだ、気の流れを整えるんだ。SO!そして俺は所謂お薬だ!ならば早速投薬治療だよかったな鬼丸治してやる俺の凸で!下半身丸出しで仁王立ちの俺に、千弦は少し疲れたんかな?鬼丸は優しく笑ってハグしてきた。なんか違う。
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佐久イヌ140の日常
184-187まとめ 加筆修正
2024.1.20