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『U理論[第2版]』をレゴシリアスプレイメソッドの文脈で読む(5)第1章 火事

 第1章のタイトルは「火事」である。
 この章は短いが、オットー・シャーマーが、U理論の原点となる原体験を語る章である。
 少年時代に自宅が火事になって積み上げてきた過去の全てを失ったと思ったとき、呆然とする「自分をみている自分がいる」ことと「過去を全て捨てると未来の可能性だけになる」ことに気づいたということだ。

 まさにU理論で作りたいのは、この感覚と思考である。

 レゴシリアスプレイメソッドを使えば、自分の思考を表したモデルを見ることによって、「自分を見ている自分がいる」を知ることができる。

 もうひとつの、「過去を全て捨てると未来の可能性だけになる」は、モデルが過去の経験をもとに生み出されることから、モデルの中の何かを捨てることが未来の可能性を広げることが考えられる。何かを捨てたのち、何かの表現を加えることをが出現する未来を迎えるということになる。

 実際に、ファシリテーションのポイントがどこにありそうかについては現段階では分からないので、今後の章で書かれることをヒントに考えていく必要がある。

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