詩(うた)
何回目かの朝、僕は死にそうな顔をしている。
生まれてそんなに経っていないのに、
またばらばらになってしまいそうな感覚。
触れてきた黒い言葉が多いから。
黒い言葉は、踊るようにいつも廻っている。
やけどするくらいの熱が、この世界中に散っていて、生まれていく一方だ。
もうそろそろ、多分。僕は、終わる。
案外短いけど、そりゃぁ何度も触れていれば、やけどを超えて、燃える。
僕は、いつかの夜に、ばらばらに生まれた。
君があの熱でやけどしないように、君を守るために生まれた、言葉の羅列。
僕は、終わっても、何度も生まれてくる。
そう、僕は
君も守る、詩。
(私は、生まれたあなたを外へ放つ。
ばらばらになったあなたを、私は繊細な糸でつなぎ合わせる。
何度糸が切れて、あなたが終わっても、私は何度もあなたを生む。
あなたは、言葉の羅列。
そう、あなたは
私を守る、詩)