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食に興味がないと言われるけれど

「食に興味ないよね」と、彼氏にたびたび言われる。
ふむ、本当にそうだろうか、と引っかかっていたので、彼の言う「食」と、私の認識する「食」の解像度を上げて考えてみる。

自炊が嫌いなわけではない。むしろ自炊がうまくいくと自己肯定感が上がるので、好きだ。ただ、自炊で手の込んだお洒落な美食を堪能しようとは思わない。毎日自炊はしているが、一汁一菜の粗食で良い。
味覚というより、栄養重視なのだ。栄養バランスには重きを置いているので、体調や気候に応じて健康に良い自炊内容を日々考えている。薬膳には興味があるし、勉強も過去にしていた。
外食は、人と会ったり、自分を労ったり、お祝いするときなど、気分を盛り上げたいときにしたくなる。つまりイベント事の「ハレの日」に外食はするイメージで、日常の「ケの日」にはわざわざ外食しようとは思わない。
かといって、普段の何でもない日に全く外食しないわけではなく、趣味である喫茶店巡りは日々行っていて、喫茶店やカフェでほっと一息つきながら過ごす時間が好きだ。
私にとって、「食」は栄養のために摂取するもの、且つメリハリをつけて気分を上げるもので、「日常は栄養重視の自炊+息抜きで喫茶店、特別な日は外食」というバランスがちょうど良いのだと思う。

翻って、彼は外食が大好きだ。ハレの日にはとことん豪華で贅沢なコース料理を食べたがるし、何でもないケの日にも隙あらば美味しいごはん屋さんで外食しようとする。自炊も好きで、鶏肉をほうじ茶に付けてお手製サラダチキンを作ったりと手の込んだ料理もしているが、彼の料理は基本的にいつも野菜が少なく色味も単調で、毎回彼が好きな味付けのものを作っている。つまり、栄養バランスより圧倒的に味覚重視の人なのだ。
彼にとっては「食」はエンターテインメントで、「日常は自分好みの味の自炊とグルメな外食、特別な日は贅沢な外食」がちょうどよいバランスなのだろう。(だから太るんじゃん、と言いたくなるけれど…^^;)

お互いの消化機能の強弱や、味覚の鋭敏さの違いによるものが要因として大きい気がする。同じ「食」でも、解像度を上げるとこれだけ感覚に違いがあるのだなあと改めて。考えてみると面白いことって、日常にたくさん転がっているなあ。

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