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きまぐれ短歌

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仕事を辞めて無職になった頃に書き溜めた短歌を中心に、きまぐれで自由な作品を投稿します。
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記事一覧

妹

1.幼少期

母が去り冷たい床で眠る夜 向日葵がやってくるとも知らず

大福のほっぺ摘んで弄ぶなんか知らんけど隣に在った

お揃いのミッキーミニーのトレーナー着ててもポーズはいつもちがって

ばあちゃんち神棚したの額のふち 翔び出さんとす青い姉妹は

菓子を分け氷を分けて知恵を分け空も光もみんな分けたよ

2.思春期

囓りかけの食パン 半分残ったプリン 台所にて分身と遇う

波みたく燦めき笑う天

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夕焼けサンドイッチ(無職時代の心境編)

*金曜日は短歌を連載しています。

無職時代に書き溜めた連作短歌を放出するシリーズ第三弾。

今回も無職の頃の罪悪感や不安、窮屈さを綴ったものが多めです(第一弾、第二弾も良かったら読んでいただけるとうれしいです。)。

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1

欲しいもの洋服ディナー空の旅ひなたぼっこにタンポポつくし

2

春は来る?クローゼットの迷宮で桜のピンク身に纏うけど

3

きらきらも紙とペンには敵わぬと通帳し

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