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森の中で育まれる創造性と自主性、助け合いの気持ち、デンマーク森のようちえん

Feel Sustenabilityをテーマに、未来へのヒントとなるような取り組みを紹介していきます。

今回はデンマークコペンハーゲン郊外、ロラン島にある森の幼稚園についてレポーティングしたいと思います。


創造性、自主性を大切にする…森の幼稚園ってどんなところ?

森の幼稚園は森の中で遊ぶことや自然体験を基軸にした幼稚園で、1950年代にデンマークではじまり、今ではヨーロッパを中心に子育てのポピュラーな選択肢にもなっている学び方です。

幼稚園に通う子供たちは毎日、幼稚園の近くにある森へ行き、自然の中で遊びます。子供たちの見守り役の先生はいますが、幼稚園側で用意するプログラムはなく、子供たちは遊びの時間をどう過ごすか自分で考えお互いに協力し合いながら過ごします。自然の中で毎日異なる天候を体験したり、草木・虫、動物とのふれあいを通して創造性を育んだり、子供たちの自主性を育むことを大切にすることが、森の幼稚園では学ぶことができます。

私が訪れたのはデンマークの首都コペンハーゲンから電車で2時間程のロラン島という場所にある森の幼稚園です。ロラン島は農業と風力発電が主な産業の自然豊かなエリアで、幼稚園は園舎も広々としており多くの子供たちが園舎内ではなく屋外エリアで遊んでいました。

幼稚園の園庭も開放的で広々とした作り


森の中で過ごす時間は子供たちが自分で考え行動する時間

幼稚園では毎日20人程のグループに先生2人が引率して、歩いて15分程のところにある森に遊びに行きます。

様々な年齢の子が集まって森に行くので、年長者が年少者を自然と面倒をみる場面も見かける


森の中の過ごし方は自由で、子供たちはお昼寝をしたり、小枝でおもちゃを作ったり、思い思いの時間を過ごしていました。曜日によっては森の中で先生と子供たちでランチを作る日もあるようです。
たまに子供同士遊んでいる中で喧嘩が起こったりもしますが、先生はなるべく介入せず、子供たちの自主性を尊重し、お互いで話し合い解決するように促します。森の幼稚園では自分の行動を自分で考え選ぶ姿勢や、何事においても話し合いのプロセスを大切にする価値観やプロセスも大切にされています。

ハンモックで遊ぶ子もいれば、1人で静かに過ごす子もいて、過ごし方は自由

大人でも感じる森の包容力 子供の時から自然とつながる体験

森の中で木々に囲まれながら過ごしていると、街では感じることの圧倒的な自然の存在感を個人的にも感じました。「植物や生き物の生命力が輝いている」という感覚で、一緒に訪れた日本人の中には「森に包まれている感覚」を覚えて涙を流す方もいました。
私自身森の中で木々に囲まれ過ごしていると、シンプルに自分自身も生き物の1つであり、大自然の中で〃生かされている〃という感覚を感じる瞬間もありました。

デンマークは針葉樹の森が多い


生物多様性やサステナビリティという言葉は中々自分事として捉えるのが難しい時もありますが、個人的には自然をコントロールする対象として見るのではなく、人間も自然や多様な生物の連鎖の中で生かされている生物の1つだと気づくことが大切だと感じます。

森の幼稚園のようのように、子供の頃から自然の中で過ごし、自然とつながる感覚を覚える経験は、サステナビリティの視点でも大切な時間のように思いました。

今回はデンマークの森のようちえんについてレポーティングしました。最後までご覧頂きありがとうございます!

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