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原点となるもの

1月16日は、第14回となる初任者研修。
昨年度まで中学校の同僚であった先生に講師を務めていただき、『「主体的・対話的で深い学び」についての理解と実践』と題した講義・演習をしていただきました。

私にとっては、「お久しぶりです!」となる再会。この先生は、現在、学年主任と学級担任を兼務しながらがんばっておられます。
今回の研修は、初任者にとっては、ここまでの自身の授業実践を振り返らせ、あらためて「今求められている授業」を探らせるねらいがあり、また、この先生にとっては、ミドルリーダーとして市内の若い先生たちによりよい実践のあり方を提案・伝承していただく、そんな場なのです。

約80分にわたる研修では、子らとの学習の中に意識する「発見・蓄積」の段階、「分析・整理」の段階、そして、それらを「再構築」する段階について、ご自身が理科の授業の中で実践してきた学習プリントなどを例にしながら、わかりやすく確かめていただきました。また、個々の「主体性」の育み方、他者との関わりの中で充実させる「対話」の活かし方など、初任者にとってたいへん貴重な研修となりました。

この記事では、その講義の中身をこと細かに紹介することはしませんが、その講義の中で、私が、「これこそ、初任者に学んでほしい、確かめてほしい!」と思ったことを記します。

それは、講義の終わりでの先生からの次の言葉です。

私は、あす、1月17日に、子らとの理科の授業で地震について学習します。
私は、この授業が今から楽しみでなりません。

1月17日は、皆さんもご存じのとおり、阪神・淡路大震災が発生し、多くの方が被災された日です。その日に子らとともに学ぶ「地震」のこと。かけがえのない学習になっていくにちがいありません。それを「楽しみだ」とおっしゃるのです。

「みなさんも、授業を楽しんでください。」

先生は、この言葉でその研修を締めくくられました。この言葉に、私は、「はっ」とするのです。おそらく、初任者もそうだったことでしょう。

授業という場を持つこと。持てること。
授業という場で学びをともにすること。
そこにある「楽しさ」「楽しみ」。

私たちが教師をめざした時の原点」をそこに見るのです。

授業は楽しい。
これです。この原点です。
忘れないでいたい原点です。

ありがとうございました、T先生。