コロナ禍が教えてくれた、ゆっくりとした挑戦の大切さ
コロナ禍で、私たちの生活や仕事は一変しました。
2020年には私も、予定していた展示会がすべて中止となり、これまでのような表現活動が不可能になりました。
この突然の状況に戸惑いながらも、自分にとって表現の場が無くなることがどれほど大きな意味を持つのかを考えるようになりました。
やがて、活動を一時休止して休息の時間を取るか、それとも今できることを模索して取り組むか、二つの選択肢が心に浮かんできました。
そして、この時期を新たな機会と捉え、忙しすぎた生活から少し距離を置き、スローペースな日常を見つめることが必要だと感じるようになりました。
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この休息期間が、生活を見直すきっかけとなり、今までの自分にとっても新しい発見をもたらしました。
それは、常に前進を求めるよりも、時には立ち止まって自分のペースを見つめ直すことで見えてくる視点や発見があることを教えてくれました。
同時に、「今できることをやる」という考えもあり、オンラインでの表現活動に目を向けることにしました。
それまで直接参加していた展示会の代わりに、オンライン上で作品を発信することを考え、普段と異なるプロセスでの制作に挑戦しました。
たとえば、自分が講座で教えていたフォトモンタージュの方法を用い、コロナ禍の心情を反映した新たな作品を制作してみることにしました。
普段取り組んでいるテーマ「コスモスの花」ではなく、異なる被写体を用いた作品を制作し、表現の幅を広げようと試みたのです。
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この期間中、いくつかの作品が運良く海外の写真コンテストで受賞するという結果に結びつきました。
それにより、ハンガリーでの展示会の機会が生まれ、日本にいながらも海外で活動の場を得ることができました。
このように、オンラインでの発信を通じて、これまででは考えられなかったような繋がりや新しい表現の形を見出すことができました。
物理的な距離に関係なく、世界と繋がり、表現活動ができる可能性を感じると同時に、自分の技術が講座を通じて伝わり、その実践が世界で実を結ぶことを確信する瞬間となりました。
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その後、2023年頃までこの新しい形での活動を続け、再び日常生活が戻りつつある今、展示会などの機会も再開していますが、コロナ禍で得たこのスローライフの視点は、私にとって新しい生活スタイルとして定着しつつあります。
この期間を通じて得た「ゆっくりとした挑戦」の価値は、作品制作や日常生活をより豊かにしてくれるものであり、自分にとってかけがえのないものとなりました。
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また、世の中もこのような状況を通じて、新しい価値観や表現方法が広がり、海外に行かなくてもオンラインで展示ができる環境が整ってきたことを実感しています。
これにより、私もこれまで以上に多様な活動の可能性を感じ、今後もこの経験を生かしつつ、軸となる表現はブレずに守り続け、さらに新しい挑戦に向けて進んでいきたいと思っています。
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最後に、この経験から得たメッセージをお伝えしたいと思います。
それは、「時にはゆっくりとした時間を持ち、これまでと異なる新たな方法で表現に挑戦してみること」であり、そこには必ず何かしらの花が咲く可能性があるということです。
コロナ禍のような逆境の中でも、表現の道を模索し続け、いつかその努力が実を結ぶ日が来るかもしれないということを信じて、一歩ずつ進んでいただければと思います。
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