【オススメマンガ紹介】おすすめなSFマンガまとめてみる。
おススメ漫画紹介。
今回はSFファンタジーにテーマを絞って、3件おススメの漫画を紹介していこうと思います!
ウスズミの果て
断罪者と呼ばれる化け物に襲われ、滅びてしまった世界で一人生きる少女、小夜の物語です。
彼女の目的は、生存者を見つける事と断罪者の撒く瘴気を浄化すること。
そして、その浄化のために必要なのが、各地に残っている瘴気に侵され死んでしまった人々の亡骸を回収し、荼毘に付すことだった。
瘴気で亡くなってしまった人たちの遺体はずっと腐らずに残るという設定なので、小夜が各地を巡る度にそこで朽ち果てた建物と、そこで息絶えた人たちの痕跡に出会うことになります。
淡々と進んでいく静かで切ない雰囲気が魅力的なマンガですが、2巻からは新キャラも登場し、徐々に物語も動き始めています。
先に亡くなった恋人と少しでも長くいることを望んだ絵描きの最後。絶対安全だったはずのシェルターから人がいなくなってしまった理由。勝てないとわかっていた断罪者に徹底抗戦をした跡が残っていたシェルターなど。
語る人がすでにいなくなった世界の中で、それでも確かに残っている、かつてそこにいた人たちの想いの描写がとても素敵なマンガなので、
ポストアポカリプスな雰囲気の話が好きな人は是非読んでみてもらいたいです。
タテの国
軽い気持ちで読み始めたら、無茶苦茶濃厚なSFでしたーー!!
難しい話が敬遠されがち(自分のただの偏見かもしれませんが。。)な現代でよくこれを連載させてくれたとジャンプ+にスタンディングオベーションしてしまいました。
読んでて途中で細部まで理解できているか不安になった?大丈夫、自分もだ。考えるんじゃない。感じろ! それぐらいしかついていけなくても十分すぎるほど面白いマンガでした。
天空から下界にタテに果てしなく伸びる国、「タテの国」。そこで暮らす少年、――ルスカは、中心にある穴を見下ろしながら、いつも遥か果てにあり、誰も見たことがないと言われているこの国の「底」がどうなっているのかと考えていた。
そんなある日、ルスカは上から一人の少女、――オメガが落ちていく姿を目撃する。
自分が知りたかった『底』の秘密に、今落ちて行った少女が先にたどり着いてしまうかもしれない。
落ちて来たオメガはあっという間に見えなくなってしまうが、彼女を見送ったルスカは気持ちが抑えきれなくなる。
行けば二度と戻れないと言われていた底を目指して、ルスカは「タテの国」に開いた果てしなく長い「穴」の中に飛び込んでいく。
という話です。
タテの国は、階層ごとに文化が違う人々が暮らしており、交流も断絶しているため。下に行く度に別の国か、別の世界に来たようにどんどん話が変わっていきます。
自分の事を『10年に一度の大飢饉を抑えるために奉げられた生贄、ーー落とし巫女』だと語ったオメガをはじめ、タテの国を下りるごとにそこの人達は、この国の『違った常識』を語り始めるのですが、全然噛み合わないと思っていたそれぞれの話が、話が進むにつれて一気に繋がっていくのがたまらなくて、当時一日かけて一気に読んでしまいました。
ジャンプ+で連載していた縦スクロール版は、既に完結しており、最後まで読むことで全ての謎が解明されることが保証されています。
世界の謎が次々に明かされていく系の話が好きな人に全力でおすすめします。
場所も時空も飛びまくるので中々把握するのが難しい話でもあるのですが……。
途中で出て来たあのキャラが、終盤の展開で底と繋がるの?!ということも多いので、そういうのが好きな人にはたまらないと思います。
Amazonで売っているのは横読みが出来るように書き直されたものです。
原版(縦スクロールマンガ)はジャンプ+で読めるのでこちらもおすすめ。(完結済み)
蒼き鋼のアルペジオ
突然世界各地に現れた「霧の艦隊」と言われる謎の戦艦群と人類の戦いを描く漫画です。
物語が始まった時点で、既に人類は17年前に一度、「霧の艦隊」に敗北しており、それから人類は「霧の艦隊」に阻まれ「海上」に全く出れなっています。(飛行機も海を越えようとした瞬間に「霧の艦隊」に撃ち落される)
各国で貿易も情報交換もほとんどできなくなっているので、舞台となっている日本はもちろん、他の国でもかなり物資的に厳しい状況にあるようです。
そんな中で、なぜか敵であるはずの「霧」の潜水艦イ401に乗り込んだ主人公、ーー千早群像が、「霧」に唯一対抗できる可能性のある新型兵器のデータと試作品を日本から量産できる可能性が残っているアメリカに運ぶに任務を受ける……、というところから物語が始まります。
敵である「霧の艦隊」が、本作の肝であり一番の魅力であると思います。
「霧の艦隊」は戦艦大和や重巡洋艦高尾等、第二次世界大戦時代の日本や世界の戦艦とうり二つの姿をしている”船”なのですが、その船ごとに勝手に動いており、中に敵となるような生き物が乗っているわけではありません。
17年前に人類と戦った時には本当にただ勝手に船が勝手に動いているような状況だったようなのですが、いつの間にか「霧の艦隊」の船達は「メンタルモデル」と呼ばれる女性の姿をしたホログラムと自我を持つようになり、そこから徐々に状況が変わっていきます。
元々船を操るプログラムのような存在だったらしい「霧の艦隊」達ですが、「メンタルモデル」と自我を持ったことで人類との会話や交流が可能になり、徐々に自分達の事を考えるようになります。
作中で彼女達から今まで語られた内容を総合すると、どうやら17年前突然目覚めた彼女たちは「再起動後は海上を封鎖して誰も陸から出すな!あとは待機!」という命令を受けて、ずっとその命令に従っていたということがわかります。
ただのプログラムだった時期の彼女達はその命令を忠実に遂行することに何の疑問も持っていませんでした。しかし、「メンタルモデル」と「自我」を持ってしまったことで、この命令に疑問を持ってしまう「船」が現れ出します。
「なぜ自分達は海上を封鎖しなければいけないのか?」「そもそも、自分達に命令を出しているは誰なのか?」「再起動後、と言うことは自分達は一度目覚めたことがあるのか?」
そんな疑問を無視できなくなった一部の「霧の艦隊」達は、独自に動き出し、何人かの船は主人公達に協力もしてくれるようになります。
しかし、「メンタルモデル」を持ってからも、与えられた命令を忠実に実行するのが自分達のためだと思っている「霧の艦隊」もおり、話が進むにつれてどんどんと各キャラの立ち位置が複雑化していきます。
この複雑な人間と「霧の艦隊」のメンタルモデル達の人間関係(?)と勢力図。そして、理屈なしにかっこいい戦闘シーンが本作の魅力となっています。
自分の推しは重巡洋艦タカオちゃん!
普段は恋愛脳の彼女ですが、決して引かない生き様がかっこいい彼女をぜひ見てみてください。
◆アニメについて
本作、もしかしたら2013年に放送されたアニメの方だけを知っている方もいるかもしれないので一応補足を……。
2013年にアニメ化され、高いクオリティで人気になったこの漫画ですが、アニメと漫画は根本の設定こそ一緒ですが、別物です。
アニメの4話以降の話の展開が全然違うとか、アニメでカットされているキャラクターがいるとかそういう話もあるんですが……、そもそもヒロインであるイオナの性格が全然違います。他のキャラもイオナほどではないですが、違う所がちらほらあります。(主人公の群像も……)
アニメではどこかほわほわとした大人しい性格に書かれていた彼女ですが、
漫画版のイオナは主人公の群像に「誰に言ってるんだ?」みたいなどや顔をかましたりと、なんというか……、結構いい性格をしています。
この違いはイオナだけではありません。主人公の群像をはじめとして、漫画版の方がみんな結構強いというか、いい性格をしてるなーと、感じることが多いですね。また、根本的な設定というか、”在り方”が大きく違うようなキャラもいます。
これだけ話すと、今相当問題になっている原作改変(それもとんでもない)のようなことをされたアニメだったのか……?と思われてしまいそうなのですが、このアニメ、原作ファンにも別物として普通に愛されています。
これはアニメのクオリティが高かったのもあると思うのですが、企画時点から原作者が完全にスタッフの一員として入っていたからだと思います。
キャラの根本的な設定変更等は原作者側から出た案だったらしく、むしろアニメスタッフをざわつかせたとDVDのブックレットに書いてありました。
そのため、アニメ版と漫画版は展開もヒロインの性格すらも全く違っても、根本的な軸のようなものは一緒……、ということで、アニメはアニメ、漫画は漫画。どちらも神作として愛されています。
自分も実はアニメから入ったのですが、どちらも面白いです。
なので、アニメ版もよろしければどうぞ!
※TV版12話+映画2本完結
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