映画あれこれと、泣ける映画「ブロークバック・マウンテン」
こんにちは、ぱんだごろごろです。
先日、「となりのトトロ」の記事を書いたため、いままでに見た映画のあれこれを、色々と思い出しました。
映画あれこれ
子供の頃に見た映画の中で、今でも覚えているのが、「大怪獣ガメラ」シリーズと「大魔神」三部作です。
「ガメラ」はとにかく好きでした。大人になってからも、「平成ガメラシリーズ」は、映画館で夢中になって見ました。
「大魔神」では、特に三作目ですね、父や兄を助け出そうと、出掛けた子供達が力尽きて、次々斃れて行くシーンや、ぶつぶつと硫黄の沸騰する地獄谷のシーンが、子供心にも怖くて印象に残っています。
「ゴジラ」も見ていた筈ですが、なぜか、モスラやキングギドラなど、脇役の方をよく覚えています。
今でも、「ラドン温泉」などと書かれている看板を見ると、怪獣のラドンを思い出します。
私はリアルタイムで見た訳ではありませんが、今は亡き母が言っていたのが、「三大怪獣 地球最大の決戦」(1964年)は、「ローマの休日」を素にしている、ということ。
新聞記者ならぬ、護衛役の刑事と美しい異国の王女様との、淡い恋物語です。
夏木陽介さんが格好よく、若林映子さんがエキゾチックで綺麗でした。
彼女はのちに、ショーン・コネリーの007映画「007は二度死ぬ」にも、ボンドガールとして、浜美枝さんと共に出演しています。
泣ける映画「ブロークバック・マウンテン」
私には、大人になってから、映画を見て、本気で泣いてしまったことが二度あります。
それは、「ブロークバックマウンテン」と「モーリス」です。
もし、あなたが、泣けるくらい感動する映画を見たい、とお思いでしたら、この二作品をお薦めします。
今日は、まず、一作目の「ブロークバックマウンテン」から。
偶然、二作とも、異性ではなく、同性を愛してしまった人達の苦悩と歓びを描いています。なぜ彼らの愛に、見ている者が、泣くほど感情を揺さぶられるかと言えば、彼らの前に横たわる障害が、あまりにも大きくて、つい彼らに肩入れしてしまい、感情移入してしまうからでしょう。
アン・リー監督の「ブロークバック・マウンテン」(2005年)は、アメリカ中西部の雄大な自然を背景に(実際に撮影したのはカナダのようですが)、二人の青年の出会いから、まず描き始めます。
*以下、映画のストーリーを最後まで述べておりますので、結末を知りたくない方は、読まずに飛ばして下さい。
夏の間、羊の放牧という季節労働に従事するため、イニスとジャックという20歳の青年が、ブロークバック山にやって来ます。
無口なイニスに陽気なジャック。
二人しかいない山の中で、危険な目にも遭い、力を合わせて困難を乗り越えていくうちに、互いを信頼し合うようになって行きます。
打ち解けて、友人同士となり、好意を抱き合い、親密になる二人。
とうとうある寒い夜、狭いテントの中で、二人は一線を越えてしまいます。
当然、一度で済むはずはなく、若い二人は世間から隔絶された山の上で、二人きりで、その一度しかない夏を過ごしたのでした。
夏が終わり、山を下りた二人は、それぞれ女性と結婚し、子供にも恵まれます。
そのまま日常生活を送っていれば、若い日の思い出で済んだのでしょうが・・・。
四年後に、イニスのもとへ、ジャックから、会いに行く、と書いた葉書が舞い込みます。
訪ねて来たジャックを、イニスは物陰へ引っ張り込み、激しく抱擁するのでした。
それからは、二人は、毎年、年に数回の短い逢瀬を重ねます。
ジャックは、互いに妻子を捨てて、二人で牧場を経営する夢を持っていましたが、イニスはそれを拒みます。
なぜなら、イニスには、自分の父親が、ゲイの男性をリンチの末、殺すのを目撃する、という過去があったから。
一緒に暮らせば、そういう目に遭う、という怖れを、イニスは捨てられません。
最初の出会いから、およそ20年の後、イニスがジャックに出した葉書が、「死亡」の文字と共に戻って来ます。
驚いて、ジャックの妻ラリーンに電話をするイニスに、彼女は、ジャックは事故で亡くなった、と告げます。が、本当は、ゲイを嫌悪する人達から、暴行を受けての死でした。
ジャックの実家を訪ねたイニスは、ジャックの部屋を見せて貰います。
ジャックのクローゼットの中で、イニスが見たものは、かつてブロークバックマウンテンで、ジャックが来ていたデニムのシャツでした。
そしてその下には、なくしたと思っていた、イニスのダンガリーシャツが重ねられていたのです。
妻と離婚し、今は一人でトレーラーハウスで暮らすイニスは、かつてジャックが送って寄越した、ブロークバックマウンテンの絵葉書と、二枚のシャツに手を触れます。
「Jack, I swear(ジャック、誓うよ)」 *字幕では、「ジャック、ずっと一緒だよ」
この哀切極まりない終わり方には、映画館にいたほとんどの観客が、涙を抑えられなかったものと思われます。
なぜなら、上映が終わって、館内が明るくなっても、席を立つ人々の気配が感じられなかったから。
映画館で、こんなにも泣いてしまったのは、初めての経験でした。
一人で見に行って、本当に良かった。
皆様も、是非、ご覧になってみて下さい。
まとめます。
今回は、子供時代の映画の思い出と、泣ける映画2作品のうち、一作目、「ブロークバックマウンテン」について、書いてみました。
「ブロークバックマウンテン」は、2006年度のアカデミー賞で、三部門(監督賞、脚色賞、オリジナル音楽賞)を受賞して、話題になりました。
2005年度ヴェネツィア国際映画祭では、グランプリの金獅子賞を受賞しています。
この記事が参加している募集
サポート頂ければ光栄です!記事を充実させるための活動費, 書籍代や取材のための交通費として使いたいと思います。