ベトナム好きになったきっかけはゲッツ板谷さん
こんにちは。
もしかしたら自分は太った人が好きなのではないかと、48歳になってようやく自らの好みに気がついてきた木賀ちお🐧です。
好きな作家にも太った方がいるのを思い出しました。
20代の頃から旅行や旅行記を読むことが好きだったため、本屋ではいつも面白そうな旅行記を探しては読むのが何よりも楽しみでした。
特に、蔵前仁一さんなどバックパッカーの方の著書を好んで読んでいたのですが、私自身が旅をするときはバックパッカースタイルは一度も経験したことがなく、日本では手が出ないような高級リゾートホテルを満喫する短い旅行に一年に一度~二度行くのが関の山でした。
短い旅でバックパッカースタイルの旅行は非効率で疲れそうなので、自分が実行することとは完全に分離して、旅行記はエンターテイメントとして楽しんでいました。
そんな時、ベトナム怪人紀行というゲッツ板谷さんの著書に出会い、紀行文のイメージが一変することになりました。
ゲッツ板谷さんは元々暴走族だったり、ヤクザの叔父さんの手伝いをしていたり、パチンコ雑誌のライターをしていたりと、やんちゃそうなプロフィールなのですが、文章にコワモテ感はまるでありません。
元ヤンキーならではの身近な言葉への置き換えの上手さと、笑いのセンスの良さがすべてのページにちりばめられていて、紀行文を読んでいるのか、お笑いの台本を読んでいるのかわからないほど、とにかく抜群の面白さだったのです。
例えば、タイという国の匂いの表現ひとつ取っても「腐ったエビにコパトーンをブッかけたような」というタイに行ったことがない地元のヤンキーにもわかる言葉で書かれています。
漢字が読めない元ヤンキーの友達も、ゲッツ板谷さんの本なら読めるかもしれません。(ゲッツ板谷さん原作のワルボロの映画はバッチリ見ていました。)
自分が旅をするときの参考書としては、ひとつとして役に立つ情報はないのですが、これよりも面白い旅行記を読んだことがありませんでした。
あまりにも気に入ったので、その時点で出ていた著書を買い漁りました。
ベトナム旅行については過去にもう一冊ベトナム乱暴紀行という本もあったので買ってみたのですが、こちらでは様々な著書にハセピョンとして登場する編集者の長谷川弘美さんが書いたバス旅行のコラムの部分が唯一役に立ちます。
ゲッツ板谷さんのベトナム旅行記の内容自体はほとんど参考になりませんでしたが、当時付き合っていた夫にもすべての著書を読ませていたため、ベトナムという国への興味と、プリンの美味しそうな感じは、後に新婚旅行先として私たち夫婦をベトナムへと向かわせるのに十分な動機となったのでした。
ネタバレしないで本のことを書くのがマジで苦手なので、こんな内容で面白さが伝わるかはわかりませんが、まだゲッツ板谷さんの本を読んだことがない方には、板谷バカ三代をまずはおすすめしたいと思います。
では今日はこの辺で。