『運』 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」 安田隆夫 著
こんにちは、エエメエです!(^^)!
更新の間がちょっとあいてしまいました。
あっという間に7月ですね~。
早いし暑いし。
怖ろしいスピードで過ぎてゆく時間に驚くばかりだけど、せめて今日、生きている証にnoteにつたない記事を残しておこう。
◎「運」は自分自身でコントロールできる
さて、みなさんは「運」について考えたことありますか?
そして「運」って、強くすることができるって聞いたら信じますか?
今日は、「運は自分自身でコントロール可能」と断言する、一代で二兆円規模の企業を作り上げた“驚安の殿堂 ドン・キホーテ”の創業者 安田隆夫氏の著書をご紹介します。
失われた30年と呼ばれる不況の時代に成長し続け、今や日本全国各地に店舗を持つだけでなく、世界進出も果たす大 大 大企業を創り上げてきた人間が残す最強の遺言。
この手の本にありがちな上から目線の内容ではなく、未熟な若い頃からの心象風景を客観的かつ丁寧に観察・描写されていて、共感し、感心・感動しながら惹きこまれていきます。
「運」を上げるポイントを、時には得意の麻雀で培った勝つ秘訣を比喩に使い分かりやすく、最強の遺言というだけあり惜しげなく披露してくれています。
☆運の感受性を研ぎ澄ます
世の中には、運に対する「感受性」が強い人と弱い人が存在する、と安田氏は言います。
“運の感受性の弱い人”は、いくらIQが高くて働き者であっても、仕事や人生でかなりの間違いを犯して損をする。なぜなら運の感受性は、ほとんどが「人間対人間」の問題に帰結するからだ、と。
そこの箇所を読んだ時、ごく最近、みなさんとも共有できるかもしれない出来事があったと頭に浮かびました💡
今回の東京都知事選で、得票数を伸ばした人物。
彼に対しての選挙後のメディアインタビューでの発言や態度には、とても違和感を感じました。
あれでかなりの人々の心が彼から離れたのでは、という心配(?)の声もあがっています。
私の中に政治への意図的な気持ちは一切ありませんが、確かにあの言動には「人間対人間」の意識が欠けているように思いました。
今後彼が大きく運を落とさなければ良いのですが・・・。
(大きなお世話だけど、一例として、ね。)
☆ “幸運の最大化” と “不運の最小化”
「禍福はあざなえる縄のごとし」
という故事もあるように、人生の中で不運と幸運は、交互にやってくるものです。
得てして人は、不運な時に一生懸命もがいて、なんとか自分の受けた損失をカバーしようとします。
しかしそんな時下手に動くと、かえって傷口は広がるものです。
いかに不運を最小化するか...。
その答えは、不運な時は下手に動かず、自己抑制して、何もしないことだと安田氏は言います。
そして、不運(ピンチ)をしのげば、その後に幸運(チャンス)やってきます。
経験した不運が大きければ大きいほど、訪れる幸運は不運に反比例して大きなものとなる可能性が高い、と。
幸運がやってきた時は「得手に帆をあげる(得意なわざを発揮できる好機が到来し、調子に乗ってことを行う)」ようにして、一気呵成に増幅させなけれいけない、ということです。
更にここからが興味深いのですが、「幸運の最大化」こそが、運をコントロールする第一歩になる、そうなのです。
どういうことかというと、幸運が巡ってきた時に、運をとことん使い切って、目いっぱいの果実を収穫しておき、不運が巡ってきた際の蓄えとしてキープしておくのです。
すると、次の向かい風の時に充分に耐え忍べるため、気持ちに余裕をもって「不運の最小化」ができ、更に大きな幸運を引き寄せることができる、というサイクルです。
安田氏はご自身の不運の時の過ごし方を「アナグマ戦法」と呼び、穴倉に籠って(比喩)虎視眈々と次の機会を待つそうです。
しかしここでの注意点は、穴倉に籠ってのんびり寝ていてはいけない、ということ。(ダメだった 笑)
穴の外で起きていることを、全神経を集中してじっと観察しながら、脳が擦り切れるくらい、考えに考え抜かなければならない、ということです。
そしてチャンスが巡ってきた時に一気に攻めに転じる。
☆運の感受性を高めるキーワード「主語の転換」と「メタ認知」
安田氏は、「主語の転換」をすることで、人生やビジネスにおいて運と活路が開け、豊かな果実を享受し続けることができたそうです。
「主語の転換」とは、「相手の立場になって考え、行動する」ということ。
壁にぶち当たった時、変えねばならないのは立脚点そのもの。
この立脚点は、 “主語”と言い換えることができます。
要するに、問題の原因を解決しようとする側ではなく、原因になっている側から発想してみると、目から鱗が落ちて、今まで見えなかったものが鮮明に浮かび上がってきて、間違いなくここから運が開けるようになる、ということなのです。
そして「主語の転換」と共に大切になってくるのが「メタ認知」。
彼の言う「メタ認知」とは、「鳥の目、虫の目」。
マクロな視点で俯瞰して見る「鳥の目」と、対象物に近づいてミクロな視点で精緻に観察する「虫の目」で、物事を立体的に浮かび上がらせる「複眼的」な思考法を、ご自身でも使っているそうです。
ここでは、グアム島での出店を例に出して紹介されています。
会社の研修地がグアム島だったので、頻繁に現地で過ごす機会があり、そのうちこの場所での出店の可能性が見えてきたそうです。(「虫の目」)
まずは立地を特定し、その上でグアムという商圏・立地を「鳥の目」で眺めてみると、同時にピンチも浮かび上がってきました。
彼が選んだ場所は空港に近く、渋滞の名所と言われる地で、「こんなところに店を作ったら大変なことになる」と予想できたそうです。
その時に役立ったのが「主語の転換」。
敷地の中にバイパスを作って渋滞を緩和すればいい、ということで、現地の人々がどのように行動するかを考えながら、店づくりを進めていき、前もってリスクを取り除くことができた、ということです。
まぁ、ドン・キホーテの会長なので、規模が大きすぎて、一般庶民では共感しにくい例ですが(爆)、要するに「主語の転換」「鳥の目、虫の目」で運が開ける、ということです。
☆主語の転換の極意 「我欲と自我を消し、無私で真正直」が盛運を招く
若い頃の安田氏は、「早く金持ちになりたい」「成功して認められたい」という思いが前面に出ていたと言います。
そのため日夜、従業員の問題で悩まされるようになっていました。
例えば、頼りにしていた人間がある日突然辞め、後から調べると彼による社内不正が大量に発覚したとか、ライバル店に移籍していたとか。
そんなことの連続だったそうです。
「自分の夢を叶えるために従業員を使う」という考え方をしている限り、良い人材は集まってこない。それどころか人が逃げていくばかり、と気がついた彼は、自らの姿勢を反省し、我欲と自我を一切消し去り、働く人達の立場で経営を考えるようになりました。
すると、次第に事業も上手く回り始めたそうです。
さらに、商売を始めた頃は、売る側からしかものを見ることが出来なかったため売れず、儲けようとして儲からず、という時期があったといいます。
色々考え抜いた結果導き出された答えが「売る側の一方的な意図など、買う側からは簡単に見破られてしまう」ということ、でした。
例えば、「どうせ元値は分からないのだから、この際ちょっと儲けてやろう」「ちょっと誇大に宣伝してやろう」という安易な商売っ気は、必ず買う側に見抜かれてしまいます。
それを思い知った時、ドン・キホーテで追求するのは、「金より人気」と割り切ったのだそうです。
そしてそう決めたとたん、売り上げと利益はみるみる上がり出したと回顧しています。
現代の商売において、真正直こそが最も実効性の高い、盛運をもたらす現実的手法だと、二兆円企業ドン・キホーテの会長は断言します。
この著書は、前半ではここでご紹介したような個人の運「個運」を上げる方法を伝授してくれています。
後半では、自分が属する集団の運「集団運」を上げる方法を中心に紹介しています。
「個運」は「集団運」に転化し、化学反応を起こし爆発的な上昇気流を生じさせる可能性があります。
会社だけでなく、学校、町内、家族、国に至るまであらゆる集団にも使える、汎用性と再現性の高い、運を上げる方法だな~と、感心しながら一気に読み終えました。
いつも側に置いておきたいとさえ思います。
たまたま寄った本屋さんの新書のコーナーで平積みになっていて「運」という筆で書かれた字(恐らくご本人が書いたのかな)が目に入り、何気なく手に取ったのですが、閉塞感のある今の時代に、一筋の希望の光になり得るほどの内容だと思います。
ご興味のある方は、是非読んでみてくださいね。
ちなみに、文春新書で定価が720円+税。
本の帯には、印税辞退で驚安価格!とあります。
憎いよねー(笑)
またドン・キホーテの「運」が爆上がりだ↑
最後までお読み頂きありがとうございました(^^)/
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