子どもらしさ
「子どもらしい絵を描けって言われるのがいやなの」と
先日友人の小学六年の女の子の言葉にドキリとした。
学校の先生に言われたらしいのだが
あらためて
子どもらしい絵とはどんな絵だろうかと思った。
私の小学生時代、
高学年のときの担任が若手の図工の先生だったこともあり
そのクラスではさまざまなコンテストに応募したり
図工の教育研究発表で新しい試みをしたりで
図工や美術の世界が割合身近に感じられた。
写生大会や学校の課題はまあまあ評価され
コンテストで受賞して賞状や商品をもらったり
職員室に絵がはり出された経験もある。
この時、職員室にはり出されたのは
秋の写生大会の風景画で
意図せずして絵が曲がってしまい、
なんとそれが評価されたらしい。
当の本人はうれしいという気持ちはなく
全く覚めていて
美術の評価っていい加減なものなんだなと思ったように思う。
絵とはまた違うのだけれど、
昨日「子どもらしい」と感じる動画を発見した。
アニメ「母をたずねて三千里」のマルコ少年だ。
このアニメはテレビで
毎週日曜日に放映された世界名作シリーズ。
この第1話でお母さんと別れるシーンには思わず泣いてしまった。
監督は高畑勲、場面設定に宮崎駿・・
私はテレビでアニメばかり見て
外で遊んで図書館に全く寄り付かないような子どもだったけれど
今なお世界で評価され続けているという
この70年代のアニメのすばらしさを思えば
こうしたアニメに素直に感動し育てられた
なんて幸せな子ども時代だったのだろうとつくづく思った。