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ついに終わった
結論から言うと、平行線。
母はまだマシで、私の言い分を理解していたが、父は「お前は子供だ、何もわかっていない、だから教えてやるんだ」という姿勢だった。
私は向こうの意見も聞いた上で自分の意見を述べたが、向こうは一方的に言いくるめようとするだけ。母も、言い分はわかるけど違うわよという主旨だった。お話にならない。
毒親の書籍を読んで学んでおいて良かった。
言い訳や恫喝、私への人格否定の後は、母の泣き落としがあった。「じゃあどうすればいいの?」「そんなふうに思われるのは悲しい」
支配型の毒親の手口、そのものだった。
一方的に絶縁するのではなく、まずは自分の意見を伝え、一度は対面で話した方がいいと夫に言われ、確かにそうだと思ったので、今回の機会を設けた。
結果的、傷付いたが、絶縁の踏ん切りがついて良かった。
父は、自分が正しいという絶対の自信を持っていて、私の意見は微塵も聞き入れるつもりがないことが体感できたから。
会話が何度もループし、それ以上話しても無駄だとわかったので、帰りますと言って玄関に向かった。
「いつもそうやって」という母の声が背後で聞こえたが、もう響かなかった。
私は充分に大人になっているし、立派に社会生活を営んでいる。
あなたに人格否定されても、揺らがないようになりました。そう心の中で呟いた。
帰り道、用意しておいた手紙を弟に手渡して、そのまま帰路に着いた。
自分でもおかしいぐらい、涙が出てきた。四十路がこんなに泣くなんて、異常だなと思った。気が狂った女に見えるのかな。
泣きながら、これが私の中での親の死だな、などと詩的な言葉が浮かんだ。普通の子供は、親が亡くなったら泣くだろう。私は今泣く代わりに、本当に親が亡くなった時には涙を流さないのかも知れない。
心の底では、ほんの少し期待していた。しかし、その期待は跡形もなく打ち砕かれた。
両親が私のことを一人の大人として扱うことは、一生ない。
「親がいつまでも子供扱いしてくる」という、あるあるで微笑ましい次元の話ではなく、いつまでも自分達が絶対的に正しく、私は未熟で幼稚で取るに足らない存在だと思われているのだ。
それでいて「あなたは生活に困っていない、立派にやっているから」と局所的に大人扱いする矛盾。
誰にどんなに非難されようとも、もう迷わない。自分の心を守るため、私は実家を捨てた。