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【あらすじ&感想】『べらぼう』第2話 花の井(小芝風花さん)の魅力爆発「あんたは一人じゃない」

体調があまりよくなく、リアルタイムで見れず第3話がスタートするギリギリに鑑賞した第2話。急に寒くなったり暖かくなったり花粉が飛び出したり、みなさまも体調大丈夫でしょうか。

第2話は物語が動いていく回でもあり、エンターテインメント性にあふれている大河だと改めて思った。ストーリーがわかりやすく、私のような“大河初心者”でも見やすい。さっそく第2話を振り返っていく。

第1話振り返りはこちらからどうぞ。

『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き、時にお上に目を付けられても面白さを追求し続けた人物“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯。笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ。


第2話 吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』(1月12日放送)

蔦屋重三郎(横浜流星さん)は吉原の案内本“吉原細見”で、吉原に客を呼び寄せる案を思いつく。細見の序文を江戸の有名人、平賀源内に執筆を依頼するため、地本問屋・鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助さん)に相談にいく。自ら説得できれば、掲載を約束すると言われ、源内探しに奔走する。

そんな中、蔦重は以前会ったことのある男・貧家銭内(安田顕さん)と再会。銭内は源内と知り合いだと言い、吉原に自分を連れて行ってくれれば源内に会わせてやると約束する。銭内は吉原で「瀬川っていねぇの?」などと聞き、いないと知ると「ここにももう瀬川はいねぇのか」と呟いた。

蔦重がいつ源内に会わせてくれるのかと聞くと、銭内は「これじゃ源内先生はどこを褒めたらいいかわからないと思う」「よその岡場所と比べて吉原のいいところってどこだ?」と質問。蔦重は自分の思ういいところを挙げるが、銭内は「連れてきてよ。俺にとってのいい女とやらをさ」と要望した。

その後、銭内こそが源内であることが発覚。源内は有名な男色だった。源内は蔦重に「改めて見ると相当いい男だね」と言い「お前さんが花魁の格好しておくれよ。そしたら俺、書けるんじゃないかなぁ」と伝える。するとそこに男性の格好をした花の井(小芝風花さん)が登場。花の井は無礼を詫びつつ「なれど男を差し出したとあっては吉原の名折れ。叶うことなら、吉原はあの平賀源内をも夢幻に誘ったと言われとうござりんす」と伝えた。

源内は「女郎が男の格好をして俺の気を引こうって魂胆かい?」と尋ねる。すると花の井は「果たして男かどうか。今宵のわっちは『瀬川』でありんす」と回答。花の井は、源内が「瀬川」を望んでいることを聞いており「平賀さまの先だってお亡くなりになられた愛しいお方は二代目瀬川菊之丞様だからではござりんせんか? 平賀さまは今宵同じ『瀬川』という名の者と過ごしたかった。たとえそれが別の誰かでも」と源内の気持ちを汲み「わっちでよければどうぞ『瀬川』とお呼びくださんし」と語った。

源内はその夜、花の井に「ひとつ舞っちゃくれねぇかい?」と頼んだ。源内は、菊之丞が稽古をしている姿を見るのが好きだった。花の井の舞を見て、源内は菊之丞の姿を思い出し、涙ぐむ。そして細見の序文をしたため、花の井に渡すのだった。

花の井からそれを受け取った蔦重は、花の井に礼を言うが、花の井は「朝顔姐さんのこと、悔しいのはあんただけじゃないから。吉原をなんとかしなきゃって思ってんのもあんただけじゃない。籠の鳥にできることなんて知れてるけど、あんたは一人じゃない」とキッパリ。蔦重は「おう」とほほ笑んだ。

さらに蔦重は、鱗形屋に細見をきちんと改めてほしいとリクエスト。細見にはいなくなった女郎の名前も載っていた。すると鱗形屋は「おめえさんがやるならいいよ」と伝え、蔦重は「やります! やらせてもらいますぜ!」と目を輝かせるのだった。

は、は、は、花の井〜〜〜!!!!!

もう今回は花の井!花の井!花の井!!という感じで、ひたすらに小芝風花さんに拍手してしまった。花魁役といえば、私は『JIN-仁-』の野風役、中谷美紀さんのイメージがかなり強く、あれほど美しい花魁役はいないのではないか…と思っている節がある。第1話の小芝さんを見たときに「なんてかわいらしい花魁…!」と思っていた。

しかし今回の小芝さん、というか花の井、人の気持ちをキャッチする能力や、慮る能力、教養、度胸、そして奥にメラメラと燃える信念のようなものが感じられた。お顔立ちがかわいらしいので、個人的にはどうしてもキュート!という印象が強くなってしまうのだが、花の井、とっても強くて美しかった。何よりもかっこよかった。

小芝さんといえば演技力の高さでも知られており、コメディエンヌの印象も強い。今回の花の井役で、また違った小芝さんがこれからも見られると思うと純粋にワクワクする。

史実をまったく調べていないこともあり、蔦重と花の井の関係性も今後気になるところ。でも、付かず離れずの関係でいてほしい、みたいな気持ちもある。恋人でもないし友達でもない、でも心のどこかが通じ合っている、みたいな関係性は、いつだってさわやかで、いつだってちょっぴり切ない。

そして源内よ。花の井の姿を見て、亡き愛しい人を思い出すシーン、純愛すぎてじーんとしてしまった。源内先生が書いた序文、素敵。いろいろな人がいるけど、あなたに合う人がきっといるんだよね。それは吉原のことだけじゃないし、どこか願いにも似たものだ。


「おめえさんがやるならいいよ」

鱗形屋の、「自分はやらないけど君がやるならいいよ」の精神、めちゃくちゃベンチャー企業みたいなところを感じた。私も会社員で店の店長をしていた時代、何度もこの境遇に陥った。そのときは上司に「めちゃくちゃなこと言うな」とイライラすることもあったが、今振り返ってみると、自分でやったことは成功しても失敗しても納得する。そして「トライ&エラー」の精神が鍛え上げられた気がする。『べらぼう』、ビジネスの観点で見てもおもしろく、何よりもテンポが良くてわかりやすくて見やすい。

第3話 千客万来『一目千本』(1月19日放送)

蔦重(横浜流星)は資金を集め北尾重政(橋本淳)と共に女郎を花に見立てた本『一目千本』に着手。本作りに夢中な蔦重を許せない駿河屋(高橋克実)。親子関係の行方は…。

『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』公式ホームページ

最後にひとこと。

今回刺さった横浜流星さん。銭内が実は源内だと知って、源内の元に「平賀源内先生だったんすか〜!!!!」と駆け寄るシーン。

めちゃくちゃキュートだった。そしてやっぱり腹から声を出して演じている感じが今回とってもいい!!例え倍速で見ても全部聞き取れる気がする。

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