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ロシア人の家でピザを食べながら、インド人と囲碁を打つ
50代半ばで囲碁を始めるとは思ってもいなかったが、米国在住で、ロシア人の家でピザを食べながら、インド人と囲碁を打ち、中国人に教えてもらうのもかなり不思議だ。一体、どこにいるのか、と多国籍、多文化ぶりに、我ながら驚く。
韓国ドラマによく出てくる囲碁をちょっとやってみたい、という好奇心で、囲碁クラブを覗いたのが始まりだ。「グローリー」に出てくる囲碁の場面がよかったのだ。陣地を広げて相手を倒す、じわじわと。
囲碁は難しくて、なかなか上達しない。あまりにも下手なので、若い中国人のリーダーが嫌になるんじゃないかと思っていたが、「来週も来いよ」と学習能力の遅いオバさんに明るく言う。久しぶりに顔を出せば、みんなが嬉しそうにしてくれる。それでなんとなく続いた。少しわかるようになると面白くなった。
そして先日、
You earned my respect.
と言われた。直訳すると、「あなたは私の尊敬を得た」笑
「君のことは尊敬している。ずっと負けるのは面白くないことだ。けれど続けているから上達している。」
新しい誰かが見学に来ると、
「何も知らなかったのに、打てるようになってきた」と誇らしげに私を紹介する。
地味に続けていることが、彼の喜びになっていると言葉で表現してくれて有難い。上手に囲碁が打てるようになるには、まだ随分時間がかかりそうだけれど。