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フリーランスは上司が欲しい

フリーランスには上司や先輩がいません。同僚も後輩もいませんが。

会社員時代、上司や先輩からのありがたいお言葉がウザかったりめんどくせぇと思った事は、企業戦士の皆さん一度はあると思います。で、フリーランスはそれらから一切解放されるのです!!フリーランス、最高!!!!


っていうのがこの記事の趣旨ではなく、結論はタイトルが全てなのですが、上司が欲しい、と独立してから何度も思いました。完全に自由な環境下で、誰かからの指示が欲しくなる、というのもあるのですが、一番デカいのはフィードバックが欲しい、です。


仕事の進め方、これで合ってます??

フリーランスは、お客様から求められる仕事が評価です。で、僕は会社を辞めて独立してフリーランスになってから5年目が終わろうとしているのですが、僕が今現在、一番仕事量が多いのが何と「喋る仕事」なのです。考えたことを喋る事自体は好きなので全然いいのですが、僕はプライベートでは無口な方なので喋る仕事がこんなに来ることにちょっと驚いています。そして勿論、MCで食ってる方に比べると喋るスキルがあるわけではないし、僕が喋れるのはあくまで僕の専門領域である就活や採用、キャリアについてのみ。

そこで思うのです。「これは僕の正しいキャリアなのか…?」と。でも、誰もそれについて意見はくれません。上司がいないからです。フリーランス同士で傷の舐め合いはできても、同じ境遇同じ仕事内容ではないので、「それ、分かるわー」みたいな話はできても自分の糧になるような話になることはあまりありません。

今は稼げてるからいいけど、この先の事を考えると今のままでいいとは思えない。僕は、フィードバックが欲しいのです。

フィードバックって、滅茶苦茶新鮮で面白い

こないだ、以前仕事を手伝ってくれていた業務委託の方と久々に会ってランチをしました。で、彼女が「ぶっちゃけ、私ってどうでしたか。お役に立ててないんじゃないかと実はいつもビクビクしてました」みたいな事言われたので、逆に僕も「正直、僕って仕事する相手としてどう思いますか」と聞いてみました。

そこで言われた言葉は「なるほど」と思わされる事でした。自分では全く想像してなかった事で滅茶苦茶参考になりました。やっぱりフィードバックって大切だなと。

上司だけではなく,毎日顔を合わせる同僚もいないフリーランス。ライバルもおらず比較対象もなく全て自己完結で終えられてしまう。会社員と話すと「自分で食っていけるなんて凄い」と言われますが、別に凄くも何ともないんです。なぜなら、自分がやれる事しかやってないから。そのやれる事を増やす為に、成長する為にはやっぱりフィードバックって大切だなと思うのです。

仕事で成果を収めたらフィードバックがもらえなくなった話

別にドヤりたいわけではないのですが、僕は新卒で入社きた前職で、入社4年目の成果で全社年間MVPというものに選ばれました。一年に一度の表彰式で高級ホテルの披露宴会場で行われた、ステージの上で表彰されました。

で、それからやたら社内で持ち上げられ、仕事が進めやすくなり、「羽田の案件なら仕方ない」と、多少無理なお願いも社内調整しやすくなりました。結果、仕事の成果も上がりやすくなり、MVP受賞以降も継続的に高いパフォーマンスを出していました。自分で言うのも恥ずかしいですが、今だに前職の人に会うとレジェンドでしたよねとか言われます。

ただ、それが僕のキャリアの弱点だとも思っています。どういう事かというと、僕は先輩や上司に指導を受けたり教えを乞う期間が短かった、という事です。

このキャリアは、僕自身の性格との相性も最悪でした。僕は人見知りだし天の邪鬼だしクソ生意気で、上司や先輩のいう事なんてまともに相手していませんでした。「僕は僕なりのやり方で結果出しますよ」と生意気に思っていました。飲み会にも参加せず、誰とも群れず、我流で仕事に打ち込んでいました。僕はロックミュージックに傾倒してたので、そういうのがカッコいいと思っていたのです。

そしてまた厄介なことに、僕はそれで結果が出てしまっていました。先輩よりも上司よりも結果を出していました。そしてやがて、誰も僕にアドバイスをしなくなったし、僕のやり方や考え方が尊重されるようになりました。「お前はそれでいい」とか言われてましたし、それでいいと僕も思っていました。

気づいたら、我流でしか仕事を進められない40代のフリーランスが出来上がってしまいました。つくづく思うのは、僕は年相応の基本ができていないんだろうなという事です。一つの会社の一時代ではトップでしたが、そこで成長は止まってしまい、その頃までの貯金だけで今も生きながらえているんじゃないかと思う事があります。

上司の言葉は、その後のキャリアの軸となる

というわけで、上司からのフィードバックが欲しいのです。今思い返せば、僕の仕事への考え方や軸となりうるものは、その時々の上司の皆さんからの何気ない一言が影響していたりします。

そういう一言って、用意されたものとかじゃなくて、営業の同行中の電車の中で何気なく言われた一言だったり、怒られながらぽろっと言われた一言だったりします。

で、思い返してみると僕の心に残っている上司からの一言で一番最新のものって31歳の時に言われたことでした。ちょっと待て、あれから14年も経ってるのか。成長してないんじゃないか。

やっぱり、上司が欲しい。転職しよ。

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羽田 啓一郎
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