赤い薬。
まだ日本にいた頃、あの外での暴言事件からそんなに日が経っていない頃。
夏だった。
私の仕事が終わり、夫と待ち合わせをして夏祭りに行くことにした。
夫はあまり乗り気ではなかったが、折角日本に居るのだから日本のお祭りを見て欲しかった。
駅まで夫が迎えに来てくれた。
歩いてお祭り会場まで向かっている途中で花火が上がり始めた。
会場まではあと15分程だった。
夫が急にTシャツの左胸の部分を摘み、引っ張り、離す、といった事を頻繁にし始めた。
"どうしたの?大丈夫?"
"何でもない。暑いだけ。"
ただあまりにもたくさん摘んで引っ張り離す行為を繰り返したので、気分が悪いかと聞いたら
パニックアタックであると言った。
パニックを起こしている人を近くで見たことがなかった為、かなり焦った。
家に帰るか?と聞いたところ、休めば大丈夫なのでご飯を食べにレストランに入ろう、と言った。
レストランに入り食事を頼み食べ始めた時、ポケットがら赤いクリアな薬を出した。
何の薬か聞いたところ、パニック発作が出た時に飲む薬だと言った。
その日は結局夕食だけ食べ、家に帰った。
これを書いていて思い出したが、彼はカフェインピルを常用していた。
何故ピルを飲むのか聞いたところ、仕事が交代制で夜中も朝方も働かなくちゃいけないから(軍)、と言った。でも夫は毎日、休みの日でも、ビタミン剤を飲むかの様にカフェインを摂取していた。それも1つぶ(200mg)だけではなく、多いときは5つぶ飲んでいた。(時間をあけて)
仕事柄仕方ないのかな、とも思ったが、やはり5つぶは多い。
⚫︎花火の音とお祭りに行く人混みの中で、パニック発作発生。
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