ゲームのアクセシビリティに関する覚え書き 〜感覚や運動の制約が大きいように見えてもゲームを楽しむことができる時代がそこまできている件〜 その2
前回の続き。(私にとって大切な情報の魚拓を取っておくという意味も含めて書いています)。
そう、8月8日に学生が教えてくれたこと。スト6(ストリートファイター6)の世界大会予選で全盲のプレーヤーが勝って話題になっているという話。
そして「サウンドアクセシビリティ」って機能があるんです、と。すぐにググってみた。
今年の5月の記事だ。「株式会社ePARAは5月1日、カプコンの対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』について、本作に導入されるサウンドアクセシビリティの改善に協力したことを明らかにした。」。何だって。本当に世界はどんどん先に行っているな。「『ストリートファイター6』では、これまでのシリーズにはない新たな試みとして視覚情報を用いずに対戦が可能となる様々なサウンドアクセシビリティが追加されています。」というようにぐぐると記事が続々と出てくる。
色覚特異性や視覚障がいのユーザーは、ユーザー全体から見たらごくごく一部でしかない。学校教育がアクセシビリティと離れてしまっている状況を痛いほど感じてきたので、企業の動向や動機がすごく気になる。
そして、ググっているうちにたどり着いたのが次の動画。
「ゲームプロデューサーに聞くゲームアクセシビリティ対応の最前線【ePARACARNIVAL2022 SPRING】」。
視聴数は3000弱の1年前にアップされた動画だけど、私の知りたいことのほぼ全てがここにあった。
動画の主はePARACARNIVAL。何?ってググったら、「ePARA CARNIVALは、バリアフリーeスポーツの理念の元で障害当事者が運営の中心になって開催される、LANパーティー形式のイベントです。」と出てきた。
そしてこの動画に登壇するのは、司会が株式会社ePARA代表の加藤大貴氏(1981)と株式会社バンダイナムコスタジオ「鉄拳」シリーズ総合PD 原田勝弘氏、株式会社セガ「ぷよぷよ」シリーズ総合PD 細山田水紀氏。
そして細山田氏が提示したスライド(4分15秒)がこれ。
SEGAの「ぷよぷよ」には既に「色覚多様性対応」と「ゲームスピード調整」のアクセシビリティが実装されているというお話し。2年前に「ぷよぷよ炎上」のことを教えてくれた学生は、ぷよぷよ以外のゲームでも「「色覚多様性対応」が広がっていると教えてくれたっけ。
続いて原田氏が提示したスライド(12分16秒)がこれ。
現在開発中の「鉄拳7」にアクセシビリティとして実装予定の機能の中にある「ワンボタン」。私の心は震えました!
原田氏は各種アクセシビリティはSEGAの他のゲームにも実装していくと話していた。
コレは私は夢だった。いろいろ話題になるゲームに「ワンスイッチ」設定があって、ゲームの世界を味わえるといいなとずっとずっと思っていたから。だからガツンと衝撃を受けた。有名格闘ゲームでここまでアクセシビリティが進んでいるとは。
でも、それだけではなかった。