昨今の原油高やインフレ傾向を受けて、実質賃金や実質GDPへの影響に関する記事が出始めました。
ところで以前、こんな指摘をしました。
今後さらにインフレが進んだ場合、現実(名目GDP)では経済成長していても実質GDPはマイナス、という現象が起こるかもしれません。エネルギー使用量やCO2排出量、廃棄物量などの環境負荷は経済活動と密接な関係があるため、実質GDPはマイナスだがCO2排出量は増加、というとても扱いにくい指標になる可能性があります。
筆者は以前より、国別の比較などはともかく、国内で環境負荷と比較するのであれば名目GDPの方がよいと考えてきました。ただし、インフレになった途端に名目GDPに変更するのはご都合主義との批判を受ける可能性があります。今年版の環境白書やエネルギー白書はもう制作が進んでいるので難しいでしょうが(毎年6月5日の環境の日に発行されるのでもうすぐ出ます!)、来年度版など早めに変更した方がよいのではないでしょうか。
【追記】
本日午後に環境白書、循環型社会白書、生物多様性白書、エネルギー白書が出ました!
グラフは、、、当然ながら実質GDPのままでした。
後日、じっくり読みたいと思います。