先月アゴラに出ていた、キヤノングローバル戦略研究所 杉山大志研究主幹の記事2本。最高に面白いです(笑)。
気候危機だと煽る嘘つき御用学者のAIをとっちめた
気候科学のコンセンサスなど押付けるなとAIが懇願
この杉山さんの2本の記事を、進化生態学者で慶應義塾大学名誉教授、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング代表理事の岸由二さんにお伝えしたところ、同じことをやってみたそうです。ご本人の承諾を得てFacebook投稿を転載します。
お二人とも、最高です(笑)。
結論だけでなく岸先生がCopilotとやり合った過程も読みたかったのですが、残念ながら残していないそうです。このやり取りに何時間かかったのかも気になります。
しかしただ面白がっているわけにはまいりません。企業のサステナビリティ部門担当者や環境問題を学ぶ学生の皆さんがAIに質問して出てきた一次回答を安易に信じてしまわないか、とても心配です。"AIのあまり正直でない、温暖化産業バブル向きの回答にだまされませんよう、くれぐれもご用心あれかし。"
私の意見は、気候変動緩和策(=CO2削減)は経済合理性の範囲内で無理なくいわばマラソンのように長く続けるべきもの。しかしながら、2030年半減、2050年ゼロなど30mダッシュをするように煽られた結果、人権侵害やグリーンウォッシュに手を染める企業が続出しています。
それよりも命や財産やインフラを守る気候変動適応策(=防災、減災)にこそ、限られた予算を振り向けるべきです。緩和策の費用対効果は地球全体の大気中で薄まってしまいますが、適応策に投じた予算は100%その国、その地域で効果を発揮します。
♪適応一番、緩和は二番、惨事の回避が優先だ〜
この合言葉は岸由ニ先生と私がつくったものです。
なお、私が大好きで尊敬する上記お二人の対談動画はこちら。長いですが、見れば誰しも目から鱗が落ちまくるはずです。
おまけで!こちらも私が大好きな豪州クイーンズランド大学野北和宏教授(ノギタ教授)と東京工業大学(今月から東京科学大学)柳瀬博一教授、岸由ニ名誉教授の鼎談動画です。私自身も10年以上、この「小網代の森」の保全に末席でかかわっています。