2023年はグリーンウォッシュ元年か
アゴラに寄稿しました。
改正省エネ法、カーボンクレジット市場開設、都のとんでもない条例改正案などなど、企業がカーボンオフセットを強制される地盤ができつつあります。
しかし、脱炭素の教科書では、
①省エネによるエネルギー使用量削減
②再エネ導入によるCO2削減
③どうしても残ってしまうCO2排出分を炭素クレジット利用によってオフセット
という順番のはず(私はこの手法に賛同しませんが、あくまで一般論として)。本来は最後の手段とされてきた炭素クレジット利用が優先されればグリーンウォッシングだらけのおぞましい社会になってしまいます。
そもそも炭素クレジットは、詐欺まがいの森林クレジットも国が認めるクレジットも本質的には同じものです。そして一部のクレジットの原資は全国民が支払ってきた再エネ賦課金であり、kWhあたりの価格を家庭の半分や数分の一に減額して企業が売買します。電気代が払えない人たちも負担してきた環境価値なのに、後から企業が買い漁って見かけ上のカーボンオフセットに使っているのです。さらにクレジット利用に伴うコストアップ分も製品・サービスに転嫁されいずれは最終消費者に負担が回ってきます。これのどこが誰ひとり取り残さない社会なのでしょうか。
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