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『構造と力』、序に代えて を読んで


これは、救いです。

序に代えて、を読んだ。私が博士後期課程に足を進める(小宇宙に籠る)に至った理由が、まだ線的かつ離散的な言葉としては紡がれていなかったその理由が、二酸化炭素のような不快感を伴って感覚の密室に充満していたその理由が、浅田彰先生によって開け放たれた窓を飛び出した。浅田先生は、私が開けられなかった窓の鍵を全て持っていた。全てを語ってくれていた。これは、救いです。同時についつい深呼吸をしてしまうほどの世界の広がりを、明順応のような世界の瞬きを、感じざるを得なかった。(浅田先生の文体の影響を受けざるを得なかった。)これでようやく次の段階に足を進めることができる。先の密室の、鬱屈とした空気から解き放たれた。

この「人」という記事を書いていた時の私はこの記事によって世界をズラしたかったのか、という気づきを得た。
この記事にはシラケ切ってしまいそうな私の危うさが漂っているが、

すぐに決めてはいけないということだと思う。

https://note.com/kezu__/n/n0ed298bfb38e

という一節が救いだ。一時期禅に興味があったこともあり、二者択一そのものを疑っている姿勢が見て取れる。一方で、絶対的な基準と同化しそこから批判を行うという姿勢を取っている気があり(この姿勢には限界があると浅田先生が文中で述べていた)、矮小で手の届かない領域があるようにも読める。不勉強で正鵠を射ていないかもしれないが、私が現在漬かっているのはルソーに似た思想なのかもしれない。え、違う?。あーーーー!勉強したいしたいしたいしたい!!!うおおおおおおおおお!!!

すごく楽しい。

主体としての一貫性にこだわることなくあらゆる方向に自己を開くこと、それによってハイアラーキーを済し崩し的に解体することを提案してきたのだった。もちろん、それなしにはすべてが混沌としてしまう以上、目的性のハイアラーキーを直接破壊しつくすわけにはいかない。従って、あなたの作戦は、地下で隠密のうちに運ばれる必要がある。いたるところに非合法の連結線を張りめぐらせ、整然たる外見の背後に知のジャングルを作り出すこと。地下茎を絡み合わせ、リゾームを作り出すこと。

浅田彰『構造と力』、序に代えて、より

博士後期課程に進学するよりも前に、一瞬就活に身を置いていた時期があったが、リゾームを作り出したい欲望が私をもう一方の道へと駆り立てた。もちろん他にも様々な事情があるが、それらはそのうち記事にしたいと思う。

速く、そして、あくまでもスマートであること!
(中略)
ペンをおいたらすぐ外に出よう、すると、そこは大学という不思議な場所だ。

浅田彰『構造と力』、序に代えて、より

人の命は、あまりにも短い。上述の引用をモットーに、速く、スマートに、生きたい。

明日からまた大学に行ける喜び!!!

老成を拒み続けます!!!

……
躁っぽくなっている(笑)


カフェ・ベローチェ仙台定禅寺通店にて

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