リモートマネージングの時代が来た!
「リモートワーク」という言葉を聞かない日がないほど働き方に大きな変化が起きつつあることは間違いない。ただし、気をつけなきゃいけないことがひとつある。それは、みんなが絶望的に見ていないことなのだが、マネジメント側の対応やマネジャーの役割だろう。物理的な環境面の整備はすぐにできても、こうした人的なソフト面の対応は難しいし、どうしても後手に回る傾向が強い。極端なようだが、この機会にマネジャー不要論も考えてみたい。なにかヒントはないか?その時、思い出したのがミンツバーグ。右側に寄れば寄るほど、マネジャーは不要になるという理論だ。
いろいろ検討した結果、今よりも右側に寄ることは避けて通れないことがわかった。考えた前提条件はこんな感じだ。マネジャーの役割は主に4つある。
①組織に一体感をもたらすこと
➁組織活動に必要な資源を入手すること
③外の世界(組織外)でその組織を代表すること
④組織が成果をあげるように責任をもつこと
どれも抽象的な表現になっているが、大筋では同意できそうだ。もちろん、テクノロジーによるAIマネジャー(仮称)の可能性も考えてみた。仕事面でのスケジュール管理などは可能だろうが、どうしても上述の4つの役割についてはイメージできない。簡単な対話や叱咤激励ぐらいに留まってしまう。これからのマネジャーにはこれまで以上に状況対応型のリーダーシップが求められそうだ。しかし、そんな現実は起こりえるのだろうか?希望はないとは言えないが、戦後75年で染みついた垢はそう簡単に落とせるものではない。
だから、マネジャーだけに頼るのはもう止めようというのが僕の提案だ。そこでヒントになるのがミンツバーグの組織観。彼はマネジメントという単なる名詞ではなく、マネージングという動名詞を好んで用いているのが特徴だ。つまり、人ではなく機能に着目している。機能に着目すれば組織の景色が変わり、共有したり、分担したり、分散したり、支援したりできる。個人的には、分散型や支援型をすでに実践している組織もあることがわかる。この無意識を意識化、言語化していきたい。