The riddle of "Jabberwocky"
私説です。念の為。
ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』(1871)の"Jabberwocky"は、英国式のクリスマスクラッカーを模した図形詩と考えられます。
白の騎士の言う「肉のコース」であるWays and Means(第1連と第7連)が
クラッカー両端の持ち手部分、それらに挟まれている「新式のプディング」が中央部分に該当しています。
meat→mean(駄洒落)
course→way(類義語)
meat course→mean, way
→Ways and Means
第1連(第7連)は言葉遊びの詩で
解答詩の題が"Ways and Means"
クリスマスクラッカーの中央部分には謎々が書かれた紙が入っていますが*そこに対応する詩の第2連~第6連も謎々になっているのです。
(*紙制の王冠やおもちゃ等も)
クラッカーの構造を考えれば、「火薬と吸取紙と封蝋で作るプディング」の前半部分の意味も分かりますね。
🎁🎁🎁
謎々詩の答はスナップドラゴン。
フランベしたプディングからレーズンをつまみ取る危険なゲームです。
怪物ジャバウォックがヒイラギの葉を翼に見立てたクリスマスプディング、第3章のSnap-dragon-flyという昆虫がこの謎々のヒントだったというわけ。
テニエルの挿絵に描かれた形状を見る限り、このクリスマスプディングはpudding basinではなくpudding clothを用いて作られたもののようです。
炎眼のジャバウォック、改めて見ると結構美味しそう…ですよね?
(参照用)