真の働かないおじさん
とあるきっかけで、働かないおじさんについての記事がいくつか流れてきたので、読んでみた。
うーん。自分のイメージしている「働かないおじさん像」とはだいぶ違うぞ…
休憩が多いとか、ネットサーフィンしてるとか、PCスキルがないとか、極めつけは「影が薄い」だ、いやいや、自分の周りの働かないおじさんはそんな甘いもんじゃねーぞ?
なんだかぐるぐる思考が巡ってしまうので、落書きレベルで自分の呪詛も交えた言語化をしておく。
影が薄い働かないおじさんは、極論ほっとけばいいよね。
給料に見合った仕事をしていないならいい気はしないだろうが、目立った害がなければ多様性(笑)の範囲内で収めておこう。
猫でも抱いててくれたらいいよ
仕事人生の中で常にハイパフォーマーでいる人ばかりが集まるオールスター的な組織は、絵に描いた餅ということだろう。
そんな「ゆるふわ働かないおじさん」とは違い、災害級のパワーを持つ「真の働かないおじさん」がいる。
真の働かないおじさんの特徴はこんな感じ
・過去に成果を挙げている
・役職などの地位を異常に気にする
・上下関係に厳しい
・新しいスキルを習得しない
ゆるふわ系と違って、血の気が多いのが「真の働かないおじさん」だ。
このタイプが、時代の変化とともに第一線で戦えないと悟ると、何をしだすか…
周囲へのマウンティングで存在感を発揮しようとする。
・部下の仕事に対して重箱の隅を突くようなフィードバックをする
・報告のタイミングが遅いなど、(気まぐれで変わる)自分の感覚で部下を振り回す
・コピー取りなど、不要なことをわざわざ部下にやらせる
・スキルの前に常識を身に着けろ!等といった、抽象的かつ人格否定のような指導をする
列挙してみると、昭和型の怖いおじさん像に思える。
このタイプの人の部下についたら大変だ。まず間違いなくメンタルをやられる。
なぜなら、この人の目的は「マウンティングによる存在感の発揮」だからだ。
部下のパフォーマンスを上げようなどとは考えていない、むしろダメダメな部下を日々叱りつけながら「俺がなんとか回している」感を味わっている。
相手の勝利条件が「ダメダメな部下を作り出す」ことなので、本人がどんなに頑張って改善しようとしても逆効果にしかならない
むしろ「できる部下」がいると自分の手の内がバレるので積極的に出る杭を潰す傾向すらある。
典型的なのが「言葉遣いの揚げ足取り」だ。
報告の最中に言葉尻を捕えて「その言い方は失礼だ」などど憤慨して見せる。
これは指導としては決定的に悪手だ。
特に若手の報告中に言葉使いを指摘してはダメ。
業務報告と(上司の好みに合わせた)適切な敬語、2つの高度な術式は同時併用できずに脳が焼き切れる
結果としてさらにやらかしを重ね、そこにダメ出しを重ねれば領域展開無限マウント
部下を引き上げたいなら、一通り話を聞き、整理し、判断した上で
「本筋とは関係ないんだけど…」と一呼吸おいてフィードバックをすればいい。
しかし、あえて難易度を引き上げてマウンティングをするのが話を遮ってのフィードバックだ。
これを狙ってやっているのかはわからないが、相手に圧をかけて状態異常を発生させれば「ダメな部下」がお手軽に完成する。
業務報告のタイミングだって、「なんでもっと早く言わないんだ!」と言っておきながら、次は即座に報告すると「緊急か?忙しいんだが?」と突き放す。
これで正解がわからなくなって、尻込みしていると「報告をしないとは何事だ!」とハメ技コンボが完成する。
そんな指導を繰り返し、部下が良いスキルを持っていたとしても「そんなことの前に、当たり前のことをできるようなれ!」と叱責する。
このように、一貫性の無い指示で相手の思考能力を破壊することを「ダブル・バインド」と言う。
悪魔のような手の内だが、こうした「真の働かないおじさん」は実在する。
自らのパフォーマンスを上げる努力をせず、他者を貶めることでその溜飲をさげる。
挙句の果てには部下のダメダメ具合をアピールすることで相対的に自分の評価が上がるとさえ思っている。
この構造をしらないと、部下はメンタルを破壊されて辞めていく。
優秀な素質を持った人ほどすぐにやられる。
標的になりやすいし、まじめなので解決策が見つからない問題に脳が破壊されるのだ。
周りにいる「おっかない上司」も、注意深く見てみると、自身のハリボテが露呈しないように、必死で周囲を攻撃しているだけかもしれない。
さて、じゃあどう対策するのか?だが、これも難しい。
経営層に報告してクビにしてくれればいいが、そう簡単にはいかない。
真の働かないおじさんが行う部下指導は、傍から見ればまっとうなことを言っていて「ちょっといい方がきつい」くらいなのだ。
ポリコレに近いというか
ミスをした部下に対してフィードバックするのは普通のことで、それを面と向かってNGとは言いにくい絶妙な線をついてくる。
しかし、結果として行き着く先は「優秀な人を徹底的に排除した、アカン組織」なのだ
個人レベルでできることは「ヨイショしておく」くらいだろう。
当人の目的は自尊心を保つことなので、積極的に尊敬の念を表していれば攻撃されることはない。
参勤交代のように、無駄なコミュニケーションを繰り返しておけばいい。
ちなみに、これは自分にとって絶望的に苦手分野だし、やってない。むしろめちゃくちゃ嫌われてる。
そんな自覚もあるので、働かないおじさんに対する呪詛を吐き出す必要があり、この胸糞悪い文章を書いたというわけで御座います。
共感してくれる人が少しでもいたら嬉しいし。
このタイプの人にやられている人がカラクリを理解してちょっとでも楽になるといいな。
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