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エッセイ)私の朝ご飯
子供の頃、家から学校が遠くて、朝はいつもギリギリまで寝ていた。当然、朝ご飯を食べる余裕もなかった。
高校の時は、朝は食べずに2限目の休み時間にお弁当を食べていた。
大学は夜な夜な遊び回り、夜中に吉牛とかラーメンというジャンキーな生活をしていたので、朝は滅多に食べられず、社会人になってからも、飲み会の多い職場で、更に始業時間も遅かったので、朝は食べなかった。
30歳前に、今の職場に変わってからは、急に朝が早くなった事もあり、起きるのが精一杯で食べず。
慣れてきた頃にはフットサルを始めた影響で、夜中に天一や吉牛を食べたり、夕食が遅かったりで朝は食べなかった。
結局、長い間、不規則な生活をしていたせいで、朝ご飯を食べない生活が定着していた。
そんな私が2年ほど前から、朝ご飯を食べる様になった。
きっかけは、会社の健康診断で血圧や肝機能、脂質などに悪い数値が出たからだ。
産業医に呼び出され、3か月以内に痩せるか血圧を下げる薬を飲むか、どちらかを選択する様に迫られた。
丁度、その時に直属の上司が脳梗塞で倒れ復帰したばかりだったので相談すると、私の数値が上司の倒れる前と同じくらいの数値でかなりヤバイぞと言われた。
産業医に言われた時は、またまた、大袈裟なと思って真摯には受け止めていなかったが、経験者に直接ヤバイと言われて、初めてダイエットを決意した。
夕飯はなるべく早い時間に取り、出来る限り炭水化物は取らない。お昼のお弁当箱も今迄の半分の大きさにした。そして、毎日、食後にウォーキングやランニング、加えて軽い筋トレをするようにした。そうすると、自然に朝はお腹が空く様になり、朝ご飯を食べるようになった。
夕飯を適量食べ、適度に運動していれば朝はしっかりとお腹が空く。
40歳を目前に、初めてきちんとした生活を送るようになった。その生活を継続したおかげで、約1年後には、30キロの減量に成功した。
元が98キロあったので、標準体重よりもまだ5キロ重いが長い間、無駄な贅肉を背負っていた自分としては、かなりの達成感を得る事が出来た。血圧も120前後迄下がり、健康的な体を取り戻した。
人生を80年とすれば、丁度真ん中のタイミングで良いオーバーホールが出来たと思った。こんな事でもなかったら、痩せようとは思わなかったので、本当に運が良かった。
朝ご飯をしっかり食べよう!って昔から言われているけれど、食べる事そのものよりも、朝にきちんとお腹が空くような生活をしましょうって意味なんだと、今更ながらに気付いた。
健康な体を取り戻してから9ヶ月。
今でも朝ご飯をしっかりと食べている。
唯、夕飯もしっかり食べるようになり、逆に運動はしっかりとサボるようになったので、体重がしっかりと元に戻りつつある…。
おわり