行動に制限がかかることで、見えてくるものがある
2020年5月。僕は病院のベッドにいた。
仰向けに寝ながら天井を眺めていた。
右手には点滴がつながれていた。
*
両腕と両脚が痛くて、あまり動かすことが出来ない。
なんとか起き上がれるが、思うような動作が出来ない。
しかし、そんな状況の中、意外に気持ちは冷静だった。
今、僕の身体はこんな状態だが、やれることをやろう。
やれることが出来るじゃん!そう思うと嬉しくなった!
*
ベッドに横たわりスマホを手に取った。
スマホのメモに想いを綴った。
子ども時代まで遡り、その時々に感じたことを。
嬉しかったこと。
疑問に思ったこと。
現代に至るまでの様々な想いを。
何の打算もなく、ただ純粋に。
自然と言葉が出てきた。
*
入院前はなんでも出来た。
なんでも出来たからこそ、色々と手を出した。
色々と手を出しすぎて、本当のことを見失っていたかもしれない。
しかし今は違う。
今、やれることをやっている。
今、やれていることが、今の自分にとって本当に大切なことなんだ。
行動に制限がかかることで、見えてくるものがある。
* * * *
僕は2020年に膠原病(関節リウマチ)になり3週間の入院になりました。その時の想いをエッセイにしました。
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