マガジンのカバー画像

『優しい河原 初夏の影』

13
恋愛小説。 偶然出逢ったサイコとサトルの物語。 『いえ。偶然などなく、全ての事象は必然なのです』 宇宙のみが知る、ツインソウルとの出逢い。 少々15禁描写ありの、ノスタルジーな…
運営しているクリエイター

#R15

13.そして。-最終章-

13.そして。-最終章-

再び夜に待ち合わせたサトルとわたしは、
田舎の居酒屋に入った。

昼間何回もキスをした唇が、
まだサトルの感触を残している。

「これが最後。自分で決めた未来。」

もっとみる
10.発情

10.発情

「ま、そんなとこかな。」 
語り終えた後、わたしは明るく言った。

サトルの部屋。
狭いシングルのパイプベットの上で、サトルとわたしは添い寝していた。
お互いの心の内にある、塊みたいなものを打ち明け合った。
偶然、運命的に出会った『友人』サトル。
何故サトルには全て話せてしまうのだろう。
わたしは、何を話しても自分自身を受け入れてくれるサトルの包容力に甘えていたのかもしれない。
だが、何故か自分自

もっとみる