2017/05/03 気管支の切開
ケロ子です。
お昼から呼吸が安定してくる。
旦那さんの口元は、舌が端に寄せてマウスピースのような形の呼吸器が付いていてとても苦しそうに見える。
午後を過ぎてまた時折苦しそうに咳き込む旦那さん。
今日は気管支の切開が行われる予定だ。
これをすると、しばらく口でものを食べたり飲んだり、しゃべったりができない。
旦那さんの命の安全には代えられないので仕方ない。
ストレッチャーが現れてあっという間に旦那さんは運ばれていった。
1時間もしなかったと思われる。
思ったよりもずっと早く旦那さんは帰ってきた。
首の真ん中に穴が開いていて、呼吸器がつけられていた。
今度はこの穴から痰が絡まったら吸入して取り出したり、拭いたりする必要があるとの事。
夜はまた辛い夜になった。
旦那さんの気になる対象が今度はカテーテルがなくなった代わりに、
新しく取り付けられた喉の呼吸器に対象が変わった。
これを外されたら、旦那さんは呼吸ができない。
なのに、寝ぼけてるのか、時折首をかきむしろうとして暴れる旦那さん。
またベッドに縛られても、時折もがく様子を見せる。
ベッドサイドのパイプが音を立てると、慌てて起きだして旦那さんの腕を抑える。
腕をつかみながら旦那さんの顔を見ると、旦那さんは起きていた。
縛らないで、と言いたそうに、腕を力強く引っ張り、私を睨む。
縛られる腕を強く引いた時に腕が痛いのだ。
しかし、ベッドに縛り付けている紐を緩めれば、
旦那さんの指が喉に届いてしまい、喉をかきむしって呼吸器を外してしまう。
とても辛いけれど、外すわけにはいかなかった。
手を抑えながら、なぜつけているのかを説明するが、
旦那さんは怒りに満ちた目で腕をブンブン振り回す。
病人とは思えない力だ。困ったな・・・。
振り回すと紐がますますきつく締まり、旦那さんの腕が鬱血して赤くなり始める。
もう見てられない。
紐がこれ以上締まらないように、紐に私の指を挟んで、
片方の手で旦那さんの胸を撫でて落ち着かせる。
旦那さんの睨む目がだんだんトロンとしてきて眠るようにつぶった。
胸を撫で続けると、しばらくして旦那さんは寝息を立て始めた。
もう明け方だ。
記録はまだまだ続きます。
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旦那さんの病気の発症についてはこちらからどうぞ→発症時の日記 2016年12月 医師の告知