職歴から考える「能力の棚卸し」と「思考の偏り」
終身雇用制度の崩壊が、避けようのない現実となっている現代において、生涯一つの企業で勤め上げることは叶わなくなってきています。
そのこと自体に良し悪しはありません。
ですが、「自分はどんなことができて、どんなことができないのか?」という自身の能力や「何を知っていて、何を知らないのか?」といった思考の偏りを把握しておくことは、キャリアにおける不測の事態への備えとして、大切な要素ではないでしょうか?
ということで、今回は私の職歴を例に挙げ、どのような気づきや学びを経て、どんな価値観が形成されたのかを書いていこうと思います。
各エピソード自体は、正直、何の参考にもならないでしょう(笑)。
しかし、あなたが自身の過去と向き合う呼び水となれば幸いです。
それでは、最後までよろしくお願いします。
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職歴と能力
私は、若い頃は堪え性がなく、ジョブホッパーだったりしたので、アルバイト経験などを含めると、かなりの数の職業に触れる機会がありました。
その中から、「働いたからこそ得られた能力」「働いたからこそ気づいた能力」について考えてみます。
接客業…対応力・コミュニケーション能力・ホスピタリティなど
営業職…度胸・観察力・話術など
肉体労働…体力・根性(笑)・リスク管理能力・注意力など
技術職…専門的スキル・知識・状況判断能力など
一つの業種を極める働き方に憧れていましたが、現実は甘くなかったですね。
というか、私自身が甘ちゃん過ぎた結果、さまざまな職業を渡り歩くことになったのですが、そのおかげで幅広い知識や能力を伸ばすことができたと思っています。
職歴というのは、気持ち一つでプラスにもマイナスにもなるのだと思います。
経験した職業数が多いことは、社会のさまざまな立場の方との交流において、非常に役に立っていますし、「キャリアコンサルタント」として、相談を受ける際、偏った視点にならずに済むのは、これらの経験があったからだとも思っています。
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職歴と思考の偏り
長い間、一つの業種や職種で勤務し、なおかつ、職場以外に社会的なコミュニティに属していないと、仕事に対して「思考の偏り」が起こります。
いわゆる「こんなの常識だろ?」というヤツです。
例えば、新しく職場に配属された方からの質問に対して、「それって常識だから…」なんて態度を取っていませんか?
どんな相手に対しても、話が通じると思って業界用語を使っていませんか?
このような「思考の偏り」というのは、誰しもあるものなのですが、気づくのが遅れるほどに、修正が利かなくなります。
「自分の常識、人の非常識」というように、自分の思考というのは、思っている以上に歪んでいるものです。
そこに着目することなく、相手側に一方的に価値観や考えを押し付けることは、今の世の中に則していることでしょうか?
また、「人と話すのが好きだから接客業に向いている」という話を聞くこともありますが、これも「思考の偏り」です。
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「思考の偏り」は視野を狭くする。
「人と話すのが好き」というのは、「コミュニケーション能力が高い」という意味なのかもしれません。
ですが、そのことと「接客業が向いている」というのは、イコールではありません。
なぜなら、接客業に限らず、仕事というのは利益を求める社会的行為であり、間違っても「人と話すのが好き」な方の「おしゃべりの時間」に会社がお金を払うことはないのです。
さらに、「コミュニケーション能力」というのは、どんな職業にも求められる能力なので、事務職等で業務の円滑化を図りたいときにも重宝しますし、パソコンと向き合う時間の多いIT系の業種であっても、必要な能力です。
…余談ですが、私は新人の方にお仕事を教える際、相手の趣味を聞くようにしています。
それは、相手がよく知る世界に作業内容を例える方が、呑み込みが早いからです。
…これは、私の広くて浅い知識網で、最も効率よく作業を習得してもらうための「技術」かもしれませんね(・ω・)。
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足元に目を向けることの大切さ。
上昇志向の方ほど、新たな知識やスキルの習得に前向きな反面、自身の今ある能力を把握できていないことがあります。
すでにある強みに気づかないと、知識やスキルの習得が自己満足で終わってしまったり、場合によっては、別の能力の習得によって、強みが打ち消されてしまうこともあるでしょう。
また、自分の能力に自信を持てない方もいると思います。
そういった場合には、ぜひ友人などに、「私のいいところって、どんなところ?」と聞いてみてください。
人は不思議なもので、自分のことは他人以上に分からないモノなのです。
「…相談できる人がいない(ーー;)」
そんな人は、どうか悲観する前に「キャリアコンサルタント」に相談してみてください。
きっと、あなたの持っている個性や強みを教えてくれるはずです。
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いかがだったでしょうか?
自分を知ること、つまり「自己理解」というのは、思った以上に最初の内は苦戦するものです。
ですから、できるだけ早く、少しゆとりがあるときにでも、自分と向き合う時間を設け、自らに問いかけて見てください。
…あ、以前の記事ですが、こういったツールもあるので、もしよかったら試してみるのもいいかもしれませんよ?
何かのきっかけになれば幸いです。
ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。