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オリジナル曲「Lilium」について


構想

前回の記事で他の趣味が忙しいのでDTM再開は未定と書きましたが、マイコプラズマに罹って外出が出来なくなってしまったので、じゃあ家に籠もってDTMやるかということであっさり再開しました。

以前からアートコア曲の構想が何となくあって少しずつ作っていたものがあったので、それに手を付けることにしました。

構想について、サビは最初に思いついていたのですが、それ以外の部分についてはFF13の通常戦闘曲の「閃光」に影響を受けています。

浜渦正志さんの曲はFF10やアンリミテッド:サガの頃から大好きだったのですが、去年くらいにFF13をプレイしてみたらあまりにも曲が良過ぎて感動しました。
その中でも「閃光」を聴いた時にインスピレーションが一気に湧いてきたので、それを取り入れてみました。

曲名については、前回作ったアートコア曲と同様にまた花の名前にしようと決めていました。

曲が完成してから改めてイメージを思い浮かべると何となく百合の花かなーと思い、花言葉を調べると「純潔」「純粋」「威厳」「無垢」「自尊心」「洗練された美」とあってイメージに合ってると感じたので採用しました。

また、英名のLilyではなく学名のLiliumにしたのは、字数的に収まりが良いというのもあるのですが、リリウムというとARMORED CORE for Answerで同名のキャラがいて、声が非常に良くて好きなキャラクターだったので、そういう意味でも気に入っています。


コード進行

キーはBメジャーでBPMは180です。

曲を作り始める時は基本的に頭の中で思い浮かんだメロディと音階を書き出すところからやるのですが、全然馴染みのないキーで音階を特定するのに苦労しました。
こういう時にも耳コピ力が問われていると感じます。

Bメロの進行は前述の「閃光」のサビのものを流用しているのですが、エモくて開放感のある436進行からの部分転調が気持ち良くて非常に気に入っています。

イントロ1
EM7 - D#m7 - EM7 - D#m7 - EM7 - D#m7
C#m7 - F#7 - BM7 - D#7

イントロ2・アウトロ
G#m - G#m - G#m - G#m (- アウトロはEM7で締め)

Aメロ
G#m - G#m - C#m - C#m
G#m - G#m - E - E - C#m - F#

Bメロ
( EM7 - EM7 - D#m7 - G#m7 ) ×3
C#m - D#m - Em - A - Bsus4 - B - G#sus4 - G#

サビ
G#m - F# - E - D#m - C#m7 - F#7 - B - D#7
G#m7 - F#7 - EM7 - F#7 - C#m7 - F#7 - BM7 - D#m7
C#m7 - F#7 - BM7 - D#m7
C#m7 - F#7 - BM7 - D#m7 - G#m


音源・プラグイン

メインのメロディのヴァイオリンはJoshua Bell Violinです。
ほぼベタ打ちですがアタックが遅いので、midiノートは通常より16分早く打ち込んでいます。

プラグインは
Saturation Knobを0.9、
EQで~260Hzをローカット、480Hz・1.2kHz・3.8kHzが耳障りなので狭く-1~2dB削り、5kHz~をハイシェルフで+0.9dB、
CLA-2Aで3dBくらいのリダクション、
Vocal Doublerで全項目40%、
Valhalla VintageVerbの「Bright Hall」をMIX22%、
ディレイを189ms・フィードバック25・ハイパス200ローパス3k・WET6%で入れています。

サビでストリングスのメロディとレイヤーしているピアノはNEXUS4の「Amberpiano」です。
プラグインは
Saturation Knobを0.4、
~500Hzをローカット、キンキンする1.4kHz・2.8kHz・3.8kHzを-2dB、
Valhalla VintageVerbの「Bright Hall」をMIX30%で入れています。

アウトロのベルはNEXUS4の「Bell Vox」でリリースを若干短くしています。
プラグインは
WIDERで80%広げ、
EQで~600Hzをローカット、耳障りな480Hz・1kHz・1.5kHzを-1~2dB削っています。

ピアノはAddictive Keysの「Intense Keys」で、右手部分と左手部分でトラックを分けています。
プラグインはどちらも
EQで4kHzを+1dB、
Valhalla VintageVerbの「Bright Hall」をMIX20%、
センドで4分のディレイを薄くかけています。
また、左手部分はメインのヴァイオリンと被る660Hz・1.2kHzをダイナミックEQで-2dB削っています。

ストリングスのスタッカートはVIENNA CHAMBER STRINGSの「Chamber Strings VSL Preset」です。
プラグインは
EQで~100Hzをローカット、メインのヴァイオリンと被る600Hz・1.1kHzをダイナミックEQで-2dB、
Saturation Knobを0.4、
Valhalla VintageVerbの「Bright Hall」をMIX40%、
8分ディレイをWET6%で薄く入れています。

シンセパッドはSpireの「PD Munich」でリバーブをミュートにしています。
プラグインは
WIDERで180%に広げ、
EQで~400Hzローカット、5kHz~を1dBハイシェルフ、ピアノやストリングスと被る440HzをダイナミックEQで-3dB、
ヴァイオリンと被る650Hz・1.1kHzをダイナミックEQで-2dB、
Valhalla VintageVerbの「Aerial Hall」をMIX17%、
WAVES CenterでSideを+0.3dB、
Kickstart2でキックをトリガーにサイドチェインを入れています。

AメロではNative InstrumentsのEthereal Earthでうっすらルート音を鳴らしています。
プラグインはKickstart2でキックをトリガーにサイドチェインを入れています。

ベースはVitalの有料プリセット「MK/Shadw Vital Soundset」の「BA Super Sub」です。
プラグインはKickstart2でキックをトリガーにサイドチェインを入れています。

キックはVengeance Essential Clubsounds Vol.4(以下「VEC4」)の「Trance Kicks 14」で、ピッチを+2しています。
プラグインは
Submarineの「Club Kick」でMIXを6にして、
EQで120Hzを狭く-1.5dB、5.3kHzくらいを緩く1dBブーストしてアタック感を強め、19kHz~をハイカットしています。

スネアはSounds of KSHMR Vol 2の「KSHMR Tight Snare 02 (C)」でピッチを-1しています。
プラグインは
CLA-76でレシオ4、アタック3、リリース7でリダクション3dBになるようにしてアタック感を強めて、
EQで19kHz~をハイカットしています。

クラッシュシンバルはVEC4の010で、プラグインはEQで~500Hzをローカットしています。

チャカチャカ鳴っているブレイクビーツはVEC4 Loops - VEC4 Break Beatsの16です。
プラグインは
EQで~170Hzでローカット、スネアと被る200HzをダイナミックEQで-2dB、ヴァイオリンと被る1.1kHzをダイナミックEQで-1dB、
Kickstart2でキックをトリガーにサイドチェインを入れています。

サビでシャカシャカ鳴っているシェイカーはVEC4 Hihat Percussion Loopsの091です。
プラグインは
WIDERで100%に広げ、
EQで~500Hzでローカット、ヴァイオリンやピアノと被る640Hzと1.2kHzをダイナミックEQで-2dB、WAVES CenterでMid-0.2、Side+0.2dB、
Kickstart2でキックをトリガーにサイドチェインを入れています。

キック~シェイカーをまとめたBusトラックを作り、SSL G-Master Buss Compressorをレシオ2:1、アタック30、リリース.1でリダクション1dBになるようかけています。
センドにはValhalla VintageVerbの「Fat Snare Room」でルームリバーブを薄っすらかけて、リバーブに~180Hzローカット、~500Hzをローシェルフで-4dB、5kHz~をハイカットしてモワモワしないようにしています。

Aメロ、サビ、アウトロの頭で鳴っているコーーーンは以下の動画を参考にしました。

また、コーーーンの芯となる音としてSYNTHMASTER ONEの「BEL Aethera Bell KApro」をレイヤーしていて、プラグインはSaturation Knobを1.5かけています。

サビ終わりで鳴っているパーーーンはVEC4のImpactsの10と11、VEC4のClaps 005をレイヤーしたものです。
クラップにはValhalla VintageVerbの「Bright Hall」をMIX40%で入れています。

ミックスの音量バランスは、マスターにOzone11 Imagerを入れてモノラルにして、Tonal Balance Control 2でリファレンス曲をターゲットにしながら調整しました。
リファレンス曲は以前作ったアートコアの「Lycoris」です。

マスタリングについて、
Shadow Hills Mastering Compressor Class AでOPTICAL、DISCRETE(レシオ2:1、アタック30、リリース.25)ともに最大0.5dBくらいになるよう薄くかけ、
WAVESのPuigTec EQP-1AでGAINを-1.1で入れるだけにして倍音を増やして、
Ozone11のマスターアシスタントをリファレンス曲をターゲットにして入れています。

マキシマイザーの音圧は、リダクションがかかるかかからないかのところを探った結果-10LUFSにしました。


動画化

百合の花が咲いていて空が写っていて見上げている感じ、というイメージで生成しました。
空を見上げる構図は以前の曲でも何度か取り入れているのでワンパターンかなとも思いましたが、好みの構図なので採用しました。

モデルはAnything V5で、プロンプトは以下のとおりです。

プロンプト
(masterpiece, best quality1.2), 1 girl, pale blonde hair, bob hair, blue eyes, sharp eyes, standing, white lily, sky, looking up, from side, upper body, ephemeral atmosphere, low contrast, highres

ネガティブプロンプト
nsfw, negative_hand-neg, (worst quality), (low quality), (multiple arms:1.2), (multiple legs), watermark, username, artist name, bushy eyebrows

動画編集ソフトはWondershare Filmoraを使用しています。

ただ一枚絵とオーディオエフェクトだけでは物足りないかなと思って無理のない編集の範囲で考えた結果、曲の展開に合わせてコントラストを変えることにしました。

Filmoraのエフェクトの「ゴールデン マウンテンズ」と「美しい思い出」を適当にレイヤーしたら頬を染めたように見えてイイ感じだったので、サビで取り入れました。


最後に

久々のDTMでしたが、やはり作っている時は無心で没頭出来るので楽しいですね。

ずっと前から構想だけはあったものを完成させることが出来てスッキリしましたが、逆に言うとアイディアのストックが無くなったということでもあるのでまたしばらく休止状態になりそうです。

以前作ったアートコアの「Lycoris」の再生回数が伸びに伸びまくっているので、今回のと比べられそうだなーというハードルを感じますが、とても気に入った旨のコメントが早速付いて非常に嬉しいのでもう別に伸びなくても良いやという気持ちです。

他者の反応のために作っている訳ではないとはいえ、いくら再生回数があってもコメントが無いと物寂しいので、やはり自分の曲が誰かに刺さったことが分かるコメントが付くと自分の「好き」が伝わる人がこの世界にいるんだ、と実感出来てイイですね。

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