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ユルスナール「追檍のしおり」レビュー
ユルスナールが自信のルーツをたどる三部作第一弾。
いわゆる「回想録」を期待していたら、ほぼ小説で、しかもユルスナールは全然出てこないという内容。
あとがきにもあるが、作家自身が「私が、私が」を嫌ってこうなったらしい。
まあそういう意味ではユルスナールらしい作品だが、これが過去イチつまんなくて全然読書が進まなかった。
もともとヨーロッパ史にうとい上に、いくら貴族とはいえ市井の人であるユルスナールの先祖を客観的に追われてもなー…
ただ、100ページに1行ぐらいユルスナールらしい文章があって、それが楽しみでなんとか読了。
あとがきも一生懸命汗かきながらなんとかこの作品の良いところを探して書いた感じがした。
ユルスナールマニアを目指す人以外まったくおすすめしません。
「北の古文書」もこんな感じらしい……
大作家のわりに名前が全然挙がらんわけだ。