このポスター好きかも。映画『マイ・ブロークン・マリコ』
映画は監督やキャスト、ストーリーなど、引っかかったものがあれば、思うがままにみてしまいます。今回はちょっと違いました。
映画のポスターに惹かれました。
最初はストーリーもよく知らない状態で、このポスターを見つけました。
風に髪をなびかせて、どこか悲しげな表情の2人が写っていて、2人の存在感をなくさずにタイトルが描かれています。
どこに惹かれたのでしょうか。
タイトルや構成のうまさももちろんあるでしょう。でも、おそらくは「表情」に惹かれたのだと思います。何をどうしたら、この晴れない表情になるのかな?って。
映画のポスターは主要キャラが堂々した格好と、清々しい表情で構成されていることがほとんどです。「マイ・ブロークン・マリコ」は晴れない表情が映っていて、通常とは逆をいった美しさやはかなさがあって、気になったのかなと思いました。
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遺骨を奪って、ベランダから飛び出すシーンが印象に残っています。
物語をはじめるエネルギーが詰まったシーンで、「これは映画だ!」って思えた瞬間でした。
突然の旅は、感情がむき出しになりがちです。
マリコとの思い出シーンが挟まって、気持ちがあふれてしまうシーンがたくさんありました。「きれいなマリコしか思い出せなくなる」のつぶやきが「突然の旅」の奥底にあって、ポスターの表情とリンクしたようでした。
遺骨を持って旅に出る。
なかなかシュールな体験です。でも、日常では味わえない感情が湧き出て、記憶に残る映画体験でした。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。