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「承和の変」のもう1つのエピローグ 漫画『応天の門』16巻
「応天の門」15巻は2021年11月に上梓されました。
それから約1年待ちました。長かった。。。
「応天の門」はお気に入りの漫画の1つなので、心待ちにしていました。
「承和の変」の首謀者の1人とされる伴 健岑が京に戻るお話でした。
あらすじ
恒貞親王と知り合った道真は、放免され京に戻ってきた彼の元舎人・伴健岑と邂逅させようとするが――。歴史に振り回された人たちの悲哀を綴る第16巻。
20年ぶりの京で成し遂げたいこと
承和の変で隠岐に流された伴 健岑は京を目指します。
もちろん、藤原一門やそのほか有力貴族たちも伴 健岑の動きを注視しします。菅原道真もその1人でした。
今までのお話で、菅原道真は不本意にも騒動に巻き込まれてしまって
いやいや騒動をおさめようとしていました。
ただ、今回は違いました。自らの「理」に従った結果、自発的に動き出しました。
漫画のキャラクターの内面の成長は少し見えづらいことが多いです。
大きな敵を倒したりして、結果が成長の証となることが多い印象です。
「応天の門」16巻では、主人公・菅原道真の内面の成長の一端が見られた気がします。自らの知恵や才能の使い道を悩んでいる描写があって、今までとは一線を画します。ただ、まだ悩んでいる段階なので、もう少し見守りたいですね。
*
20年ぶりに京に戻ってきた伴 健岑が成し遂げたいことは
思わぬ形で実現されることになります。この時代の生き方が反映され、グッときたシーンでした。
少しずつタイトルの「変」に近づいているようで、次巻も楽しみです。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。