MRとは その⑴
こんにちは。
本日は私のしている仕事、「MR」という仕事について紹介していきます。
聞き慣れない方も多いと思いますので簡単に説明していきます。
1.MRとは.
MR(Medical Representatives)とは、「医薬情報担当者」という意味です。
病院医師や薬剤師に、自社製品に関する情報を提供する仕事です。
つまり、薬を売る営業ではなく、薬の品質や安全性に関する情報提供が仕事であり、その情報で医師や薬剤師に自社の薬を選んで貰うことを最大の目的としています。
<MRになる為には>
医師や薬剤師と違い、職業に就くために試験に合格したり、大学の特定の学部に通う必要はありません。文系と理系に関係ありません。
MRになるには新卒で製薬会社に入社したり、中途で転職してMRになる人が大半です。
製薬会社には内資と外資の2種類があり、
前者が国内製薬会社、後者が海外製薬会社を指します。
一般的に、内資系製薬会社は新卒採用が多く、外資系製薬会社では即戦力で
ある中途採用が多い傾向にあります。
近年では新卒採用が減少傾向にあり、業界として縮小傾向にあります。
※私は国内製薬会社に勤務しています。
<MRの多くは認定資格を取得する>
MR職には薬物治療パートナーとして正しい情報提供を行える専門知識が必要になります。
そこで、厚生労働省認可の公益財団法人MRセンターが毎年、MR認定試験を実施しており、試験合格と300時間の基礎教育、150時間の実務教育を受け、6ヵ月間MRとして実務を経験した人に、MR認定証を発行しています。
MR認定試験に関しては、合格基準が80%以上の正答でなり、決して低くない基準になります。
<MRが取り扱う医薬品>
医薬品には大きく分けて①一般用医薬品と②医療用医薬品に2種類が存在します。
①一般用医薬品とは
処方せんがなくても薬局やドラッグストアなどで買える身近なお薬です。
※最近では医療用から一般用に切り替えた(=スイッチした)ということから「スイッチOTC」と呼ばれているものもあります。こちらは同一成分でありながらドラッグストアで購入が可能です。
もちろん薬剤師による説明が必要な薬です。
(薬剤師不在のドラッグストアでは取り扱っていません。)
ロキソニンやガスターなどが該当しますね。
②医療用医薬品とは
病院や診療所などで、医師が診断した上で発行する処方箋(しょほうせん)に基づいて、薬剤師が調剤して渡される薬です。処方薬とも言われます。
MRが取り扱うのは、医療用医薬品と呼ばれるもので、医師の処方箋を必要とし、薬剤師によって処方される薬です。
医療用医薬品の市場は、ドラッグストアで購入できる風邪薬など一般用医薬品市場の約10倍の大きさともいわれています。
大手製薬会社はどちらも扱っていますが、一般用医薬品は、製薬会社の売上の一部にしかすぎず、この医療用医薬品分野に力を入れています。
ここでは、その最前線に立つMRについて、説明していきたいと思います。
<MRの平均年収とは>
MRの平均年収は、約680万円です。
「民間給与実態調査|国税庁(2018年)」では、日本人の平均年収は441万円となっています。
ここから、MRの年収は一般的な職業よりも高めです。
2.営業として働くMRとは
日本は超高年齢化社会を迎え、医療費も増大していることから医療業界は成長を続けています。
また、不景気だから病院に行く人が減るわけでもないことから、景気に左右されにくい業界といわれています。
そんな医療業界の営業職としては、MRや医療機器営業が挙げられます。
MRは営業職としての数値目標は持ちつつも、病院や医師との関係性を構築し、自社の医薬品を選んで貰うように情報提供することが最大の目的です。
<論理的思考力が必要な職種>
物を売るという能力よりは、病院や医師に対して理論的に説明するプレゼン能力が必要とされる職種といえます。
また、MRの特徴としては、医薬品の価格交渉を行わない点が挙げられます。
製薬会社は医薬品卸に薬を販売しているのであって、病院には直接販売しません。実際は医薬品を販売している医薬品卸のMSがやります。
MRはあくまで、医薬品の情報伝達が主な仕事になります。
<MRの仕事で求められる学歴・スキルとは>
新卒の場合、MR職を募集する会社の多くは「大卒以上」を条件としています。
また、中途未経験の場合は、製薬会社に派遣されるコントラクトMRを経験していることが重要です。
さらに、MRは医療系の営業職であるため、下記の3つのスキルも求められます。
・最新の医薬品・病気・治療に関わる知識
・医師などの営業先と長期的な信頼関係を築ける力
・顧客の課題を発見し、適切な情報を提供できる力
薬の話ばかりしては嫌がられるので僕は雑談中心の営業ですが・・・
3.具体的なMRの種類とは
MRは2つの種類があります。
といっても特定分野の疾患に関する医薬品だけを担当する領域専門MRと様々な分野の医薬品と扱うMRとに分けることができます。
<領域専門のMRと様々な分野のMRの違い>
領域専門のMRには、深い専門性が必要になり、様々な分野の医薬品を扱うMRには幅広い知識が必要になります。
また担当する医療機関も2種類あり、診療所や開業医などの小規模の医療機関を担当する開業医MRと病院などの規模の大きい施設を担当する病院MRに分けることができます。
※小生は開業医担当です
<開業医を担当するMR>
小規模を担当するMRは、MS(Merketing Specialist)とドクターが医薬品の納品の際に頻繁に会うため、MSと協力しながら仕事をすることが重要になります。MSさん(医薬品卸)との人間関係が重要なんです。。。特に併売メーカーなんて特に。
<大学病院を担当するMR>
一方で、大きい規模の病院などを担当するMRは、納品を受ける用度課などに納品をするため、直接ドクターに会うことはありません。
ですので、MSと協力する必要はなく、MRのみで仕事をすることができます。高度な知識を要します。
長くなりましたのでまた次回に更新していきます。