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スタッフ50人までの小さな会社は「仕組み」が無いと人財育成できません!

株式会社クルージス・テクノロジーズ
代表取締役 牟田健登

0.ごあいさつ

こんにちは。いつもnoteを読んでいただきありがとうございます!
(株)クルージズ・テクノロジーズ 代表取締役の牟田健登と申します。

弊社は、「人や企業の夢やビジョンというゴールまでの航海」を「航海」という意味の英語のクルーズ(cruise)に複数形の「s」をつけて、クルージズというし、その航海を、テクノロジーの力を使って再現性あり、簡便な方法で支援する、という想いで社名を名付けました。

特に、小さい企業の経営理念づくりや、経営計画の実現のための制度づくりとその活用を通じて、ご支援しております。

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そのご支援の経験を活かし、この度、『スタッフ50人までの小さな会社のための実践的“ビジョンを実現する「人財育成の仕組み」』というテーマで執筆させていただきます。

1.「小さな会社」の数と定義

 日本の企業数における、中小企業・小規模事業者の割合が99%以上であることはほとんどの経営者、ビジネスパーソンが知っている事実でしょう。その多さより、事業者の多様性がわかります。当社は「中小企業」と「小規模事業者」の定義が特に注目すべき点であると考えます。中小企業庁によると、「中小企業者」の定義は下記のとおりです。資本金と従業員数によって定義されます。

引用元:中小企業者の定義

 では、「小規模事業者」はどうでしょうか。

引用元:小規模企業者の定義

 この2つの「中小企業」と「小規模事業者」では、従業員数に大きな差があります。一概に「中小企業」といっても従業員数が20名の企業もあれば、100名の企業もあれば、と様々です。日本にある企業の平均従業員数を見てみましょう。日本における会社企業の数は1,777,291企業あり、常用雇用者数は40,978,489人です。つまり、平均すると、1社に約23人の従業員がいる、ということとなります。

 また、少し古いデータにはなりますが、平成24年の『経済センサス‐活動調査 企業等に関する集計-産業横断的集計(企業等数)』によると、従業員数が5~50名までの会社法人数は全体の39.32%となります。約4割という数字です。なお、0〜4名は58%と半数を超えますが、スタートアップもしくは、家族経営、またはマイクロ法人であることが考えられ、これから示していく、課題やその解決策に該当する会社法人は該当しません。

引用元:経済センサス‐活動調査 令和3年経済センサス‐活動調査 速報集計 企業等に関する集計

 当社はこの記事において、日本の平均的な従業員数を抱える約4割の会社法人を「小さな会社」と定義し、その「小さな会社」がどんな課題を抱え、それらをどのように解決していくべきか、また課題を解決し、経営者の目指す姿を実現していったかを示していきます。

2.小さな会社の5つの悩みと目指すこと

小さな会社の悩み

 2022年度版、中小企業白書によると、「中小企業の売上高は、ー中略ー、感染症の影響により更に減少したが、2021年第1四半期を底に緩やかな増加傾向に転じている」と述べられています。新型コロナウイルスによる影響が少しずつ緩和してきた昨今、中小企業の経営者はいかなる課題に悩んでいるでしょうか。

 一般社団法人日本能率協会による、『日本企業の経営課題 2022』では、「「現在」における経営課題は、ー中略ー、第1位「収益性向上」(43.4%)、第2位「人材の強化」 (41.1%)、第3位「売り上げ・シェア拡大」(35.1%)となっ ている。」との結果が示されています。

日本企業の経営課題

 「現在」だけではなく、「3年後」、「5年後」についても統計が示されています。「3年後」の課題の1位、「5年後」の課題の2位はともに「人材の強化(採用・育成・多様化への対応)」という結果が出ています。なお、「5年後」の課題の1位は「事業基盤の強化・再編・事業ポートフォリオの再構築」でした。そして、収益性の向上・売上拡大のためにも、人材の強化が必須であるという結果が示されておりました。

日本企業の経営課題
日本企業の経営課題

 また、下記の通り、有効求人倍率も依然として高く、日本全体として人材不足の状況です。採用力が高くないと人材の確保ということは非常に難しいでしょう。副業、転職の機運も高まり、離職の不安もあるはずです。

有効求人倍率はコロナ後も依然と高く、採用力が高くないと難しい状況

 以上のことより、日本の企業は、「今いる人材の強化・スキル向上、組織の強化」が求められると考えられます。

 こういった数字だけではなく、従業員数が50名以下の企業においての、リアルな声」を挙げてみましょう。経営者は上記の課題を解決すべく、日々悩み、戦っているに違いありません。特にこのような5つの悩みがあるのでは無いでしょうか。

①熱い想いや理念で起業した/承継したが、従業員に想いが浸透しない
②人材紹介頼りになり採用コストが非常に高いのに、離職率も非常に高い
③管理職を年功序列で決めたので、管理職のマネジメントスキルが低い
④日々、目の前の業務で忙しいので、人事の業務に割く時間がない
⑤人事担当者がいないので、社長や役員が人事の業務をやっている

経営者が目指すこと

 「課題がある」ということは、上記のような悩みや課題を解決した先の、「ありたい姿」・目指す「ビジョン」を経営者は持っているということでしょう。では、どんなことを目指しているのでしょうか。優先順位はあるかと思いますが、基本的にはこの3つが考えられるでしょう。

  ①経営者自身の自己実現(幸せ)
  ②社員の幸せ
  ③会社や事業の維持・継続・成長  

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