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【江戸城と選挙】

アメリカの大統領選挙も近くなりました。

選挙が近くなるとよく聞く言葉「下馬評」の語源が、実は江戸城にあることを知る人は少ないかと思います。

江戸時代の制度として有名な参勤交代。
配下の大名が、徳川将軍家に挨拶を行うとても大切な行事でした。

大名といえども江戸にいる間は、将軍をトップとするヒエラルキーの一構成員ですが、普段は本国に自らの領土を持っているお殿様です。そのお殿様が、江戸城に登城するとなると、当然一人で、ステステと行くはずはなく、部下を引き連れて、千葉県にある某夢の国のような壮大なパレード=大名行列でした。

しかし、200人も300人も引き連れても、江戸城内に入れるのは、ごく一握りの数人です。(家格により、どの大名が、お供を何人連れていけるのかも細かく決められていました)そこで、大名の家臣の多くはお殿様が江戸城での用事を終わるまで、大手門の外で待たなければなりませんでした。

スマホも、Netflixもない時代。究極に暇だったことでしょう。
やることといえば。他家の家臣で同じように待ちぼうけを食らっている者どうし、

「次の将軍は誰になる。。」

とかの噂話しかありません。

このような噂話が、彼らがまちぼうけをくらっていた江戸城大手門前の「下馬」
(この先は城内なので馬から下りなければならなかった場所という意)だったので、下馬評となったそうです。(毎度のことですが諸説あり)

写真1: 江戸時代。自らのお殿様の帰りを待つお供の方。ここから下馬評が生まれた。

写真2:現在の江戸城(皇居東御苑)大手門

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