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Branding Book Summary. #001

Branding Book Summary.
by Ken Kona
実績豊富で机上の空論ゼロのブランド戦略家が
片っ端からブランディング本を読んでみた。

#001
『ブランディング22の法則』
アル・ライズ著(東急エージェンシー)

読みどころはココ!
著者は世界で最も著名な
マーケティングの第一人者。
その彼がブランディングとは、
「神話のマーケティング」
と表現している。

そう、ブランディングとは
マーケティングの上位概念だと、
マーケティングの第一人者が言う。

そんなブランディングにおいて
バイブル的な1冊。
構成は22章、22の法則という形式で、
いちばんの読みどころは…

「各章のサブタイトル」!

第1章「拡張の法則」
〜ブランドの力はその広がりに反比例する〜

>勝手に解説!
ブランドは万人ウケのものではなく、
特定の誰かだけに向けたものである。
だからこそ心に響く強い魅力を持つ。
不特定多数のターゲット層ではなく
具体的なたった一人のペルソナ像へ。
(ラブソングの法則ともいう)

第2章「収縮の法則」
〜フォーカスする時ブランドは強力になる〜

>勝手に解説!
美味しいトンカツを食べたいならば、
なんでもある定食屋さんではなくて、
トンカツしかない専門店へ行くはず。
さらに人気店はメニュー数も少ない。
だからこそそこでしか体験できない
ブランド価値に繋がっている。
(虫メガネの法則ともいう)


第3章「パブリシティの法則」
〜ブランドが誕生するのは広告ではなく、
パブリシティによってである〜

>勝手に解説!
ブランドとは自分で語る(広告)より、
他人が語る(広報)方が説得力がある。
消費者はすでに広告を安易に信じない。
マーケティング戦略は広告で伝えるが、
ブランド戦略は広報で伝えていくもの。

第4章「広告の法則」
〜いったん誕生したブランドは、
その健康を維持するために広告を必要とする〜

>勝手に解説!
ブランド形成過程では広報による信頼
&説得力が必要だがカテゴリリーダー
になるには広報よりも広く伝える広告
を用いていくことも必要。
健康な成長には段階ごとに必要な手段
が異なる。

第5章「言葉の法則」
〜ブランドは消費者の頭の中に自分の
言葉を所有する努力をすべきである〜

>勝手に解説!
ブランディングには言葉が大切である。
なぜなら言葉を介して相手の頭の中へ
イメージを「植え付ける」ものだから。
覚えやすく忘れにくく思い出しやすく
人へ伝えやすい、そんなネーミングが
ブランディングには必要。
造語は覚えにくいので逆効果となる。
(コーヒー牛乳の法則ともいう)

第6章「信用力の法則」
〜あらゆるブランドの成功の鍵を握る
要素は本物訴求である〜

>勝手に解説!
本物である品質と自信を伝えることで
リーディングブランドだと認識されて
信用が生まれ選ばれ続けるようになる。
そもそもの企業価値、商品価値が無い
とブランドはつくれない。
ロゴやデザイン、パッケージやWEB
だけではどうにもならない。

第7章「品質の法則」
〜品質は重要だけれど、ブランドは
品質だけで築かれるものではない〜

>勝手に解説!
品質を最適化することより大切なのは
他がやらないこだわりや特徴が際立ち
唯一無二の価値を持たせることである。
品質が高いのは前提条件でありさらに
ここでしか体験できない特別な価値が
あるからこそ、競合より少し高くても
選んでもらうことができる。

第8章「カテゴリーの法則」
〜リーディング・ブランドはブランドではなく、
カテゴリーを売り込むべきだ〜

>勝手に解説!
フォーカスすれば新しい市場ができる。
その市場(カテゴリ)を拡大するには
競合が必要になってくる。
リーディング・ブランドであれば市場
の拡大=自ブランドの拡大とも言える
ので市場活性化のための競合も必要だ。

第9章「名前の法則」
〜結局のところブランドとは名前のことである〜

>勝手に解説!
ブランドとは相手の頭に入り込むこと。
覚えやすく忘れにくく人に伝えやすい、
そんなネーミングを意識してつけよう。
クチコミの必要最低条件は覚えやすく
忘れにくく人に伝えやすい!なんです。

第10章「ライン延長の法則」
〜ブランドを破壊する最も簡単な方法は、
あらゆる商品にそのブランド名をつけることである〜

>勝手に解説!
バリエーションを増やせば増やすほど、
オリジナルの価値を下げることになる。
長期的にオリジナルが一番売れるのに。
プレミアム版やライト版などをつくり
がちだけれど、実はこれオリジナルの
価値下げをしてしまう行為なんです!

第11章「協調の法則」
〜カテゴリーを築くには既存ブランドが
他の競合ブランドの参入を歓迎する必要がある〜

>勝手に解説!
健全な競争があることによって選択肢
が増えたり、切磋琢磨で品質が向上し
市場が活性化していく機能がある。
実はここに誤解が多いけれど、競合を
入れないとカテゴリが衰退します。

第12章「ジェネリックの法則」
〜失敗に至る一番の近道はブランドに
総称的な名前をつけることである〜

>勝手に解説!
より大きく立派に見せようと総称的な
名前をつけてしまうと記憶に残らない。
あえて、より具体的な名前にするべき。
総称(一般)の反対が個称(ブランド)
ですからね。

第13章「企業の法則」
〜ブランドはブランドであり、企業は企業である。
両者の間には大きな違いがある〜

>勝手に解説!
企業ブランドと商品ブランドは異なり、
伝えるべき相手も異なることを理解し
適切なコミュニケーションを取ること。
企業ブランドと商品ブランドは手法も
大きく異なるのでここを間違えずに!

第14章「サブブランドの法則」
〜ブランディングによって構築されたものが
サブブランドの導入によって破壊される場合がある〜

>勝手に解説!
そもそもユーザーから求められている
ことを明確に把握しておかないと自ら
ブランドを破壊することになりうる。
お手軽さを求められているブランドに
高級版をつくっても誰も求めていない。

第15章「兄弟の法則」
〜第二のブランドを発進させるには
時と場所を選ばなくてはならない〜

>勝手に解説!
延長線上のブランド展開ではなくて、
新しい市場を開拓するためのまったく
異なるものをつくっていくべきである。
そしてお互いに相乗効果があればなお
いい。

第16章「形状の法則」
〜ブランドのロゴタイプは目にフィット
するようにデザインすべきである〜

>勝手に解説!
ロゴマークには実は意味も価値もない。
ブランドという概念が価値を持たせる。
だからこそ名前を記憶に残させるのだ。
現代においてはすでにロゴマークとは
無用の長物かもしれない。

第17章「色調の法則」
〜ブランドは競合とは反対の色を使うべきである〜

>勝手に解説!
色は意味を持つからこそ業界によって
みな同じ色を使いたがる。しかしそれ
が埋没する原因になっている。
コカコーラはレッド、ペプシはブルー。
エルメスはオレンジ、ティファニーは
ブルー。

第18章「国境の法則」
〜グローバルなブランドの構築に障壁はない。
ブランドに国境があってはならない〜

>勝手に解説!
本籍地のブランド力を借りようという
感じの事が書かれているが日本人には
ピンとこないかもしれない。
むやみにブランドにバリエーションを
持たせるくらいなら市場を広げた方が
断然いい!

第19章「一貫性の法則」
〜ブランドは一夜で築かれない〜

>勝手に解説!
ブランド構築は根気がいる仕事である。
デザインをチョイチョイと整えるだけ
のことはブランディングとは呼ばない。
個人に関してもSNS上の見せ方だけ
をブランディングとは呼んでくれるな。

第20章「変更の法則」
〜ブランドは、ごく希に、そして
細心の注意を払えば変更できることがある〜

>勝手に解説!
ブランドがしっかりと認知を得ている
場合ブランド変更にはリスクしかない。
だいたいそういう場合は顧客サイドは
変わってほしくないと思っている。

第21章「寿命の法則」
〜どんなブランドにも永遠の生命はない。
多くの場合、安楽死がベストな答えである〜

>勝手に解説!
ブランディングの法則は不滅だけれども、
ブランド自体は不滅ではない。どころか
ブランドには投資するべき時期があって
ブランドを刈り取る収穫の時期もある。
そしてピークアウトする前に終わらせる。

第22章「特異性の法則」
〜ブランドの最も重要な側面は
一つのものを追い求めるひたむきさである〜

>勝手に解説!
特異性をなくすと、ブランドは消滅する。
唯一無二の存在だからこそ独自の価値を
持ち誰かから求められる存在であるのだ。
唯一無二のアイデアとコンセプトから、
「ブランド」はできている。

:::まとめ:::

「第1章:拡張の法則」
「第2章:収縮の法則」
は、ブランディングの基本中のキホン。

「第3章:パブリシティの法則」
「第4章:広告の法則」
も、とても大事で間違えている人が多い。

「第8章:カテゴリの法則」
「第11章:協調の法則」
この市場をつくるというところもとても大切。
デザインだけではブランドはつくれない。

「第10章:ライン延長の法則」
「第14章:サブブランドの法則」
この本のいちばんの読みどころはココ!
みんな安易にプレミアム版とかライトパッケージとか
展開しがちだが自らの首を締めることになってしまう。

そして「第21章:寿命の法則」
ブランドがうまく機能しはじめると
欲が出てしまって「ピークを読めなく」なることも。
僕は中小企業においては「ブランドを売却する」と
いう経験もした方がいいと考える。
実際にコンサルしてきた中でそんなオファーがきた
案件もいくつかあったが売却には至らなかった。
その企業が「欲を出した」から...
そしてそのブランドはピークアウトし、
そのときにはもう時すでに遅し。

:::おわり:::

さらにひとつひとつ、
各章のテーマに合う成功事例・失敗事例を
オンラインサロンで解説します!

実績豊富で机上の空論ゼロ、
そんなブランド戦略家が主宰。
(コナケンタロウ)


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ブランド戦略オンラインサロン
『BETTER TOMORROW.』

https://community.camp-fire.jp/projects/view/249393


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