臨床を行う上で忘れてはいけないこと

臨床で患者様とリハビリテーションを行なっている中で、自分自身も時どき忘れてしまうことがある。
それはきっと何十年臨床をやっていようと忘れてはいけないことだと思うし、漫然と行なっていると次第に意識が薄れてしまうことでもあるかもしれない。
自分の中で大切していることをここに挙げていこうと思う。

徒手療法技術
言わすもがな治療技術はあったに越したことはない。これに関しては臨床知識とともに常にアップデートしていかなければならない部分であると思う。
痛みに対して、可動域制限に対して、麻痺筋に対して、さまざまな治療技術が存在し、それを極めることはすごいことであると思う。ただこの技術的な部分のみをフォーカスしすぎると、思うような改善が得られないことは多々あるように思われる。

リハビリテーションは「人と人」であり、極論治療技術が劣るスタッフでも心理社会的な部分がフォローできている場合、患者の満足度は高くなる。
そのため、治療技術と合わせ重要なファクターであるが、私自身若手の頃は「治療技術が優先順位1位」と考え、その方向にのみ突き進んでいた。
若手の頃に感じていた治療技術のみで効果が出ていたと思っていたのは、結局評価も甘く、心理社会的要素を見ていなかったため、その患者さんが本当に必要な部分がサポートできていなかった。
「歩く」とはなにか
価値観は人それぞれで、どのように歩きたいのか、歩いた先になにがあるのか、その人自身を見て、目標を共有し、セラピストの偏った価値観の押し付けになってはいけないと日々感じる。


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