「問診」という技術
評価治療にセラピストは魅力を感じやすいが、「問診」はどうだろうか。
ただ何となく患者さんの訴えを聞く時間になっていないだろうか。
その時間を少し変えて、技術論としての問診を考えていきたい。
開かれた質問のスキル
1)沈黙
2)非言語的な激励
→ボディランゲージで相手の話を促す
3)当たり障りのない相槌
→短い曖昧な相槌を使う
より焦点を絞る場合
1)オウム返し
→言葉やフレーズを繰り返すことで更に詳しく話すよう促す
2)自由に回答するよう促す
3)要約と言い換え
時間のない臨床場面においてセラピストは身体症状に目を向けがちではある。
それは理学療法士として仕方のないことではあるが、疼痛・機能障害に対し介入を行う場合その「身体的情報」のみではリハビリテーションとして効果が弱いことが多々ある。
そこで問診を徒手療法と同様に「技術」と捉え、ただなんとなく患者の主訴を聞く時間から、方法論としての問診を行えると、制限された時間の中でも有意義な問診の時間となる。
これに関してはもう少し専門的な方が他にいるが、理学療法士としての立場から話を進めていきたい。
私たちセラピストが知りたい情報は決して身体機能面だけではない。特に運動機能障害や疼痛に対し介入を進めていくには、身体機能面ばかりに目を向けていてはいけない。
ただこの事実に気づくまでには私自身長い時間がかかっている。徒手療法技術にばかり傾倒してしまい、意識が向かなかった。それはきっと慢性痛に対し勉強を深くしていくようになって、偏った評価・治療になっていたのだと気付かされた。そこで技術論としての問診、またリハビリテーション中にしている会話、声かけにて意識していることを次に書いていきたい。
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