ACL再建術後リハビリテーション
アスリートにおいて術後2年は大腿四頭筋の筋力低下、主観的な膝関節の機能低下、パフォーマンスの非対称性を経験する。
術後3年でも大腿四頭筋筋力は6〜9%低下する。
大腿周径差はなく、神経発揮の問題と考えられる。
ACLR後14年で変形性膝関節症リスクが3倍に増加(移殖腱による差はなし)
アスリートの復帰
受傷前のレベルに戻った 65%
競技スポーツに復帰 55%
学生スポーツレベルでは80〜90%が復帰
女性<男性で復帰率高い
復帰率低下の要因
→年齢、性別、受傷前の活動レベル、恐怖、心理社会的状況
*男性と若いアスリートは復帰率高い
HTグラフト
・瘢痕の審美性と術後経過が単純
・Residual Laxityが大きくなる
・永続的な膝屈筋の筋力低下(薄筋温存の場合でコントロールできる。またはリハビリテーションが不十分な可能性)
BPTBの前部痛の原因
・まれな膝蓋腱障害
・骨採取部位の痛み
・内側伏在神経の膝蓋下枝病変(永続的な側方知覚鈍麻)
↓
脛骨粗面の移殖部位を脛骨骨幹部から採取した海綿骨で満たす+内側伏在神経を温存
→感覚鈍麻を2/3に減少
膝蓋靭帯中央1/3を採取
→膝蓋大腿関節圧により軟骨変性を促進させてしまう
変形性膝関節症
BPTB>HTグラフトで発生率が高い
再断裂
HTグラフトとBPTBグラフトの間で再断裂率に差はない
↓
Residual Laxityに関与する病変を有する患者の特定
1、ALL(Anterior Lateral Ligament)欠損症
2、特定の半月板病変
↓
関節外ALL形成術をACL再建術に併用することで再断裂を防ぐ
*BPTBグラフトは頻繁に跪く患者には推奨されない
BPTB適応:グレード3のMCL損傷を伴うACL断裂
HTグラフトが移殖腱とならないため動的stabilityに帰与できる
伸展laxityが続く場合、薄筋腱よりMCLの補強を行う
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